2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『いつまでも値上がりしない商品は「物価の劣等生」である。・・・・

『いつまでも値上がりしない商品は「物価の劣等生」である。今回の値上げをさぞや喜んでいよう』 「塩があす24年ぶりに値上げされる。大航海時代の探検家たちは競って求めた。塩である。米国の南北戦争でも塩が重要な役割を果たした。日本だと信玄と謙信の友…

『かくも堅固なiPhoneのロックも外部の技術で結局は・・・』

『かくも堅固なiPhoneのロックも外部の技術で結局は外せたことだ』 「テロ撲滅のために、iPhoneを解錠する技術を提供せよと迫るFBI。そんなことをしたらセキュリティーが弱まって影響甚大だと拒む米アップル」。これに「春秋」(日経/2016/3/3…

『少女の消息を尋ねるその小さなポスターは、通勤で利用・・・・』

『少女の消息を尋ねるその小さなポスターは、通勤で利用する駅の改札口近くに長い間はられていた』 「朝霞市で2年前から不明だった当時中学1年の女子生徒が、東京・東中野駅で警察官に保護された」。これについて「春秋」(日経/2016/3/29)は言う。「まいた…

『北海道と本州、九州がつながり四国だけ取り残された』

『北海道と本州、九州がつながり四国だけ取り残された』 「新幹線の開業は、挙げてお祝いすべき慶事だが、さて四国の人々も同じ気分だろうか」と、「天声人語」(朝日/2016/3/28)。「列島改造のむかし、新幹線の構想は長短十数路線あった。それから四国や山陰…

『逃北〜つかれたときは北へ逃げます』

『逃北〜つかれたときは北へ逃げます』 「エッセイスト、能町みね子さんは、ふと、北に逃げたくなる衝動を『逃北』と名付けていらっしゃる」。「筆洗」(東京新聞/2016/3/27)は、「北海道新幹線の開業を期待している」と。「例えば、東海道新幹線が中央集権や…

『新幹線が走る時代をまずは率直に喜ぼう』

『青函連絡船「洞爺丸」の事故ではおびただしい犠牲者を出した海である。その下を新幹線が走る時代をまずは率直に喜ぼう』 「1988年3月13日――。青函トンネル開通の日の、胸の高鳴った乗車取材である。じつに四半世紀余を経て、その海底の動脈が新たな役割を…

『不安とは実のところ、人間が己について、十分に知らない・・・』

『不安とは実のところ、人間が己について、十分に知らないことが源かもしれない』 「。人工知能(AI)が世界有数の囲碁棋士に勝ち、入試問題を解き、小説を書いたと聞き、『2001年宇宙の旅』と『火の鳥 復活編』を思い浮かべた」と、「春秋」(日経/2016/3/…

『そもそもテロ自体、感染症のようなものなのだ』

『そもそもテロ自体、感染症のようなものなのだ』 「自爆、ホームグロウン(自国育ち)、ローンウルフ(一匹おおかみ)。テロリストを形容するこうした言葉を聞けば、テロを防ぐことの難しさが伝わってくる」。「春秋」(日経/2016/3/24)は、テロ対策に「力で…

『虐待に苦しむ子どもらにとって他家の台所やコンビニ・・・』

『虐待に苦しむ子どもらにとって他家の台所やコンビニの方が頼りになるようでは困る』 「児童相談所は虐待と認定し、以後も生徒は児童養護施設に行きたいと繰り返し訴えていた。だが職権による保護は見送られ、生徒は自殺を図って意識不明となり先ごろ亡くな…

『心は老いぬ。これも、あの花を見て思い出していただきたい・・・』

『心は老いぬ。これも、あの花を見て思い出していただきたい<さまざまの事>の一つ。』 「先週は名古屋、福岡。きのうは東京でも咲いた」。「筆洗」(朝日/2016/3/22)は、「<さまざまの事おもひ出す桜かな>芭蕉。どんな植物にも昔のことを思い出させる力は…

『一気飲みの撲滅に本気で取り組んでほしい』

『一気飲みの撲滅に本気で取り組んでほしい』 「大学のキャンパス。古い講堂の脇に桜の若木が育つ。この木は18歳で人生を終えた1人の新入生を忘れないために植えられた。」「春秋」(日経/2016/3/21)は、国立にある大学での学生寮新人歓迎コンパでのアルコー…

『厳しくも温情あつき家父長たちにしては、いささか所作が情けない』

『厳しくも温情あつき家父長たちにしては、いささか所作が情けない』 「愛媛県の59の県立高校すべてが『18歳選挙権』への対応として、校外での政治活動を学校に届け出るよう校則で義務づけるという」このことに、「春秋」(日経/2016/3/20)は、家父長主義と、…

『春風やまりを投げたき草の原』

『春風やまりを投げたき草の原』 「精神病理学の木村敏さんは、合成麻薬LSDを投与される実験に参加した」。「春秋」(日経/2016/3/19付)は麻薬の恐ろしさと、野球への期待を語る。「試みにピアノを弾くと、音が色となって鍵盤から出て、周囲を飛んだ。しか…

『民衆に笑顔を振りまく傲慢の後から、たちまち戦争・・・』

『民衆に笑顔を振りまく傲慢の後から、たちまち戦争がやって来る』 「自分を過信し、神をも恐れぬほど傲(おご) り高ぶる。こういう状態をギリシャ語でヒュブリスという」。「天声人語」(朝日/2016/3/18) は、大臣たちのお粗末をギリシャ神話から表現する。「…

『子供は下校すれば、学校から自由な存在だ』

『子供は下校すれば、学校から自由な存在だ』 「中学入学と同時に頭髪を丸刈りにさせられた。自分の体なのに自由にできない。基本的人権の侵害だ」。「天声人語」(朝日/2016/3/17)は、筆者の過去を思い出し、校則について思いを述べる。「学校は、校外での生…

『球団側は「験担ぎ」と説明しているが』

『球団側は「験担ぎ」と説明しているが』 「野球選手がよく縁起を担ぐのは一種の儀式や所作。それをやめれば落ち着かないせいだろう。根拠のない験担ぎにこだわる選手はほほえましく、健気でさえあろう。この「験担ぎ」には胸騒ぎを覚えるのはカネという大人…

『国際秩序の安定を果てしなくのみ込むブラックホール・・・』

『国際秩序の安定を果てしなくのみ込むブラックホールとなりかねないシリア内戦』 「発端は少年たちの壁への落書きだったという」。先の見えないシリア内戦、「余録」(毎日新聞/2016/3/15)は問いかける。「もたらされたのは、流血と圧制、難民の大量流出とい…

『そのうち当コラムも「筆者は人工知能氏に」と・・・』

『そのうち当コラムも「筆者は人工知能氏に」とお知らせする日が来るやも知れない』 「囲碁の長い歴史の中で、もしかしたら一番というくらいの棋士」が人工知能(AI)との五番勝負で負け越し。「天声人語」(朝日/2016/3/14)は、「3連敗後にうなだれた姿が…

『未来へと枝分かれしていくすべての道を生徒自らが断ち切らせるな』

『未来へと枝分かれしていくすべての道を生徒自らが断ち切らせるな』 「人が大人になるにはいくつもの分かれ道を選びながら進んでいく。子どものころは見えなかった道、聞こえなかった声、それらを自ら吟味して選択を重ねる」と「余録」(毎日新聞/2016/3/13)…

『震災と原発事故が子どもたちの生活を、いかに揺るがしたのか』

『震災と原発事故が子どもたちの生活を、いかに揺るがしたのか』 「『どんなものでも 食べつくす、鳥も、獣も、木も草も。鉄も、巌も かみくだき、勇士を殺し、町をほろぼし、高い山さえ、ちりとなす』…さてこれは何か?」「筆洗」(東京新聞/2016/3/12)は、…

『俺はね、2時46分でなくて、3時33分に黙とうすんだよね』

『俺はね、2時46分でなくて、3時33分に黙とうすんだよね』 「宮城県気仙沼市のリアス・アーク美術館には、津波で流された数多くの家財が生々しく展示され、記憶の風化にあらがって声を上げるようだ」。「春秋」(日経/2016/3/11)は、「あの日、理性も慈悲も…

『「山を川を海をきれいにしておく」。自然とそこでの暮らしが子孫に

『「山を川を海をきれいにしておく」。自然とそこでの暮らしが子孫に手渡すべき祖先からの預かり物だったことにあらためて胸を突かれたこの5年間である。』 「5年を費やしてなお1合目といわれる廃炉。揺れ動く除染や廃棄物の処理方針」、「余録」(毎日新…

『法政大学の教授が独自の奨学金制度をスタートさせた』

『法政大学の教授が独自の奨学金制度をスタートさせた』 「法政大学の教授が独自の奨学金制度をスタートさせた」。これを「筆洗」(東京新聞/2016/3/9)は、「天使の分け前(エンゼル・シェア)」と称している。「資金は給与や退職金、遺産など。自前である。…

『「幽霊」さえも去る。それを忘却というのだろう。』

『「幽霊」さえも去る。それを忘却というのだろう。』 「三月十日は東京大空襲。十一日は東日本大震災。『その日』が続く」と「筆洗」(東京新聞/2016/3/8)では、作家の奥野修司さんが東日本大震災の被災地で聞き集めた「幽霊」について紹介する。揺さぶられ…

『先週あった認知症男性の鉄道事故を巡る損害賠償請求訴訟の・・・』

『先週あった認知症男性の鉄道事故を巡る損害賠償請求訴訟の最高裁判決にも、長男の妻の苦労が記されている』 「先週あった認知症男性の鉄道事故を巡る損害賠償請求訴訟」について「春秋」(日経/2016/3/7付)は、そこでの長男の妻に「無私の5年余に頭を下げ…

『リオデジャネイロ五輪に難民選手チーム「難民五輪選手団」・・・』

『リオデジャネイロ五輪に難民選手チーム「難民五輪選手団」を参加させることを決めた』 「つまずいた場所から、ほどなく再スタートできる。『ドラクエ』の人気はやり直しの易しさ=優しさかもしれない」、「筆洗」(東京新聞/2016/3/6)は、ドラクエの人気の…

『日本に、本当に地方自治や民主主義は存在するのか』

『日本に、本当に地方自治や民主主義は存在するのか』 安倍首相は「地方の創生は、地方の自主性、自立性を高め、地域の特性に即して課題を解決するという基本的視野に立って取り組む必要があります」と国会で会説明したが、「この言葉にどれほど魂を込められ…

『一時帰郷したとき、故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた』

『一時帰郷したとき、故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた』 浪江町役場の住民生活課の窓口だった場所には、いま、「除染及び災害廃棄物等に関する相談窓口」となっている。「ある人は一時帰郷したとき、故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた。『家族に負…

『大統領選の天王山、スーパーチューズデーに150年後の・・・・』

『大統領選の天王山、スーパーチューズデーに150年後の「分断」の一面が感じ取れる』 「ヤンキーが来る!」(風と共に去りぬ)、米国南北戦争(内戦)は国を二つに分断し、多くの犠牲者を出すこととなった。「春秋」(日経/2016/3/3付)は、今回の米国大統領選…

『今、この国に認知症患者を介護する人々の思いと・・・』

『今、この国に認知症患者を介護する人々の思いとかけ離れた正義はあるまい』 「一人外出して列車にはねられ死亡した認知症患者の家族にJR東海が損害賠償を求めていた裁判」について、「余録」(毎日新聞/2016/3/2)は大岡越前の御裁きを思う。「今、この国…