『厳しくも温情あつき家父長たちにしては、いささか所作が情けない』

『厳しくも温情あつき家父長たちにしては、いささか所作が情けない』
 「愛媛県の59の県立高校すべてが『18歳選挙権』への対応として、校外での政治活動を学校に届け出るよう校則で義務づけるという」このことに、「春秋」(日経/2016/3/20)は、家父長主義と、そのあり方に苦言する。「トラブルを心配する気持ちがわからないでもないが、届け出制をしゃくし定規に校則に書き込むなら生徒は萎縮するに決まっている。選挙権年齢の引き下げに合わせ、文部科学省が出した政治活動解禁の通知は骨抜きにされかねない。」
 私たちは上しか見ていないのか。現場や目的を忘れ、波風が立たないような無為無策に陥ってしまう。教育の目的とは何であったのか。どこかの教育委員会は、毎朝、先ずは教育基本法の第1条及び第ニ条を唱えてはどうだ。冗談はさて置き、3月17日に引用したように、「子供は下校すれば、学校から自由な存在だ」であろう。家父長の不都合を抑え込み、全ての考えを一つにしようとする翼賛的行動は若者のためにはならない。程度はあろうが、若者には小さな枠をはめずに体験させよう。(JN)