安・近・短の大型連休 240427

 大型連休に『水や空(240427長崎新聞)』は旅を思う▲杉浦日向子さんの「一日江戸人」(新潮文庫)、江戸人の旅についてはこう記した。〈ほとんどが「お参り」を目的とするものでした〉▲信心深いというよりも〈人々の興味は、神社仏閣の門前に広がる歓楽街にあり、そこでの大騒ぎが何よりの楽しみ〉だったと▲1830(文政13)年には「伊勢参り」が大ブーム、日本人の6人に1人、実に500万人が伊勢神宮を▲シーボルトは〈旅行が日本ほど一般化している国はない〉と▲きょうから大型連休だ。費用は安く、距離は近く、日程は短く-の「安・近・短」が主流と▲〈おもしろや今年の春も旅の空〉芭蕉。弾む旅心を詠んだのだろう。手軽でお気楽な旅にも〈おもしろや〉の妙味を見つけたい。
 (私は)思う。どこへ行っても人が多いのだろう。人の流れに呑まれるのは嫌だが、家にこもっているのも嫌である。込み合っていない「安・近・短」な場所なんて、都合のいいところがあるだろうか。旅は計画が一つの楽しみ、先ずは想像の旅から始めるか。とにかく「込み合っていない」は諦めて、関東を旅してみようか。