草間彌生さんの死去に『筆洗/26/8/28』は思う▼自分の芸術にはもっと自由で広大な世界が必要だと28歳で渡米したと▼ニューヨークでは貧しく鮮魚店の屑箱から魚の頭を拾いスープにして飢えをしのいだと▼網目が反復する有名な絵画シリーズ『無限の網』には、自分の生命や思想も無限だという意味がある。米国の街頭でベトナム反戦を訴え、裸の男女に水玉を描くパフォーマンスにはまゆをひそめる人たちもいた。本人は性の抑圧が人間の本当の姿を曲げ、戦争にも駆り立てるのだと考えたという▼「あと100年あっても作りきれないほどのアイデアがある」と生前に語っていた。草間彌生美術館の運営財団によると、亡くなる直前まで絵筆を手放さなかったという。最期までその人らしく生きた。
97年の人生、闘いであったか。自由をつくりに、日本を飛び出す。しがらみ、因習、偏見、封建主義、女性差別は米国にもあったろうが、自分をつくりだしたその力はなんであったのか。その力とアイディアを草間さんの作品や著作から私たちは探さねばならない。私たちの自由のために。
























































