2024-01-01から1年間の記事一覧

安・近・短の大型連休 240427

大型連休に『水や空(240427長崎新聞)』は旅を思う▲杉浦日向子さんの「一日江戸人」(新潮文庫)、江戸人の旅についてはこう記した。〈ほとんどが「お参り」を目的とするものでした〉▲信心深いというよりも〈人々の興味は、神社仏閣の門前に広がる歓楽街にあ…

消滅可能性自治体公表の意味 240426

「人口戦略会議」の発表に『明窓(240426山陰中央新報)』は思う。将来的に「消滅の可能性がある」として896自治体が2014年に公表され衝撃。あれから10年。消滅の可能性があるのは744市町村に。改善が見られるとする一方、「少子化基調は変わっていない」と。…

美術への親しみ 240425

春の行楽期に『北斗星(24042秋田魁新報)』は美術館を思う▼作家原田マハさんに大きな影響を与えた画家はピカソだそうだ。小学生の頃、作品が展示されている美術館を父親に連れられ訪問。これなら自分の方がうまいと思ったと。印象が一変したのは大学生の時。…

永遠の平和のために 240424

4月22日、生誕300年であったカントを『天声人語(240423)』は思う▼難解な著作のうち『永遠平和のために』(中山元訳)だけは読み通した。「戦争はあたかも人間の本性を接ぎ木されたかのようである」。だから止める手立てを、と説く▼その手立てとは、国民が主権…

プロ野球とかけて国会議員と解く 240423

大谷翔平選手のホームラン176本とプロ野球の人気に『談話室(240423山形新聞)』は衆議院の任期を思う▼昨日はテレビのどのチャンネルも、ドジャースの大谷翔平選手で盛り上がった。松井秀喜さんが10年間で重ねた数字を7年目で抜いた▼松井さんが「彼の存在の大…

ブラリといわきへ 240422

いわき市のまち歩きツアーを『あぶくま抄(240421福島民報)』は思う▼NHKの「ブラタモリ」、タモリさんとアナウンサーが謎解きをしながら各地を巡り、街の歴史を発見する。お茶の間に居ながら、まち歩きの気分を楽しめた。「陰の主役」と言えるのが専門知識…

春の5K 240421

いまの気候を『談話室(240420山形新聞)』は思う▼きつい、汚い、危険。若者らに敬遠される職場環境はこの頭文字を取り「3K」。今は、帰れない、厳しい、給料が安いといった新たなK▼一方、日本建設業連合会は、給与が良い、休暇が取れる、希望が持てる、かっ…

上手に組織の中で泳いでいく 240420

本人に代わって伝える「退職代行」サービスも今年は依頼が大幅に増えていることに『天風録(240418中國新聞)』は思う▲人手不足、会社に定着してもらおうと働きやすい雰囲気づくりに腐心している▲「入社1日で辞めた」「きのう退職届を出した」。SNSに今、もう…

次はもっといい演奏をしたい 240419

高齢化社会を『日報抄(240418新潟日報)』は思う▼大人がピアノを弾いて、子どもや孫が観客となるコンサートがあちこちで開かれているようだ▼「ミスも愛嬌。演奏中に行き詰まったら最初から弾き直してもOK」▼100人収容のホール、グランドピアノの脇には豪華…

読書メモ 240418

『5000日後の世界 すべてがAIとして接続された「ミラーワールド」が訪れる』、Kevin Kelly、大野和基(インタヴュー)、服部桂(訳)、2021年10月、PHP研究所。・「私が心掛けているのは、テクノロジーに耳を傾け、それがまるで生き物であるように『テクノロジ…

深い学びは血となり肉となり、充実した人生を歩む原動力になる 240417

公立夜間中学がきのう、福島市に開校したことに『編集日記(240417福島民友)』は思う▼「万能の天才」とも称されるレオナルド・ダビンチが、こんな言葉を残している。「食欲なくして食べることが健康に害あるごとく、欲望を伴わぬ勉強は記憶をそこない、記憶…

読書メモ 240416

『直感と論理をつなぐ思考法 VISON DRIVEN』、佐宗邦威、2019/3/7、ダイヤモンド社。・小さな積み重ねである・「僕たちの脳はずっと『他人モード』になっており、『自分がどう感じるか』よりも、『どうすれば他人が満足するか』ばかり考えている」・デザイン…

将来就きたい職業 240415

クラレの毎年恒例の小学校新1年生への「将来就きたい職業」に『天声人語(240411)』は思う▼1位はケーキ屋・パン屋、2位は警察官、3位がスポーツ選手・・・▼ユーチューバーはトップ10から姿を消した。女の子は芸能人や歌手への憧れが再燃。男の子は研究者やゲーム…

まことに万博こそは現代の縮図である 240414

あと1年となった大阪万博に『春秋(240414)』は思う▼1970年の大阪万博に作家の佐藤愛子さんは「万博嫌い」を公言していたがテレビ局からの依頼を断れずリポート。そのルポルタージュは、相当に辛辣▼開幕直前なのに工事で混乱する会場に辟易。テレビ局の段取り…

身体や心に痛手を負い涙する子どもたちの姿は、もうたくさんだ 240413

講演したウクライナのコルスンスキー駐日大使の「子どもたちの勇気を見ると、私たちは諦めることはできない。必ず勝ってみせる」とのことばに『明窓(240412山陰中央新報)』は思う。ロシアの侵攻開始から2年が過ぎ「支援疲れ」も指摘される。戦闘終結に向け…

震災とトイレ 240412

トイレの問題は大災害のたび浮上してきたと『天風録(240411中國新聞)』は語る▲150年余り前、全国各地に郵便ポストができると、公衆トイレと勘違いした人がかなりいたらしい。「郵便箱」を「垂便箱」と▲ポストぐらい公衆トイレがたくさんあればいいのに。能登…

食べることは生きること 240411

エンゲル係数の上昇に『日報抄(240411新潟日報)』は思う▼「食べることは生きること」、正岡子規の晩年は、この言葉を体現していた▼食べることで、病魔と闘う体力と気力を養っていた。朝昼晩に粥やごはんを椀に3杯以上、各種のおかずを平らげた。食事の記録か…

戸惑う4月 240410

きのうの朝は荒れた天候に多少戸惑ったと『小社会(240410高知新聞)』。突風、逆風。川辺の桜もかなり花を散らした。ドイツには〈4月よ、4月はいったい自分でどうしたらよいのか分からないでいるのだ〉という童謡、季節が自分でも戸惑っているということか。…

読書メモ 240409

『猫に学ぶ いかに良く生きるか』John Gray、鈴木昌(訳)、2021年11月、みすず書房。 ・猫は私を暇つぶしの相手にしているのか? ・「個々の動物、個々の生物には、それぞれの独自の生き方があるのだ。」 ・「人間は自分で自分を創造するものだ。・・・・・人間の…

読書メモ 240408

『アインシュタインの時計ポアンカレの地図』、松浦俊輔、2015年10月、名古屋大学出版会。 ・時間とは? 地図とは? ・人間の能力では互いが基準の相対性である。 ・ポアンカレとアインシュタインがニュートンの絶対的な同時性を攻撃した。

睡眠を十分取る社会の実現 240407

春眠の時節に『余録(20240407)』は睡眠を思う▲大谷翔平選手と藤井聡太8冠には、睡眠を重視する共通点がある▲型破りな2人にとって、睡眠は力の源泉。だが、日本人の睡眠時間は対照的に際立って短い。1日の平均睡眠時間7時間22分は経済協力開発機構調査33カ国…

新聞をヨム日 240406

けさの新聞は皆さんにどんなふうに読んでいただけるのだろうと『水や空(240406長崎新聞)』▲書かれている内容を完全に理解するのは〈読みこなす〉、細かい点に注意せず、ざっと読むのは〈読み流す〉。途中でやめるのは〈読みさす〉で、読んでいるという心の張…

消えた屋台の灯 240405

高知市のおまちの屋台の灯が消えたことに『小社会(240404高知新聞社)』は思う。飲み会の最後をラーメンで締めたくなるのはなぜだろう。「締めのラーメン論」がいろいろある。作家の村松友視さんの話が面白い。はしごの歯止めが利かない繁華街からいつ帰るか…

世紀の「公共事業」を見詰め直す 240404

大阪・関西万博に『あぶくま抄(240404福島民報)』は思う▼道路整備や災害対策といった公共事業、大切な役割を担っていると教えたのは経済学者ケインズ▼第1次世界大戦の戦後処理、敗戦国ドイツに対する巨額の賠償金請求に異を唱える。無理強いすれば地域全体…

読書メモ 240403

『酔っぱらいが変えた世界史 アレキサンドロス大王からエリツィンまで』、Benoit Franquelme、神田順子+田辺希久子+村上尚子=訳、2021年8月、原書房。・なぜ酒を飲む(「嫌なことがあれば、それを忘れるために飲む。うれしいことがあれば、これを祝って飲む…

読書メモ 240402

『「最高の発想」を生む方法』、Sheene Iyengar、櫻井祐子(訳)、2023年11月、NewsPicks。 ・アイディアは組み合わせ ・書き出すことで試行を生み出す ・課題から始めよ ・どうするかの問い ・階層分析 ・他領域を探索する ・失敗から学ぶな ・解決策を先に…

無名の眼 240401

コラム担当について『有明抄(240330佐賀新聞)』は思う◆作家の沢木耕太郎さんは「どこかで父を畏れていた」と。畏れを感じていたのは膨大な知識◆作家になってからも、世の中には、たとえ「無名」であっても父のような人がいる◆読者の中には、無名であっても畏…

低頭族 240331

「歩きスマホ」に『天声人語(240331)』は思う▼遠くを見る目があるのに、下を向いて歩き、ぶつかり合う▼目の前の人をよけるより、大事なことってなんですか? 「歩きスマホ」による事故、東京消防庁管内、過去5年で158人が救急搬送されている。年代では50代が…

ほろ苦い初恋の味 240330

チョコレートの価格高騰が続いていることに『大観小観(240330伊勢新聞)』は思う▼原因は、主原料カカオ豆の不作だ。世界のカカオのおよそ4分の3は、西アフリカの4カ国、コートジボワール、ガーナ、カメルーン、ナイジェリアで生産されている。それが昨年、温…

役所のマイブームで終わるのか 240329

「デコ活」について『編集日記(240329福島民友)』は思う▼「マイブーム」や「ゆるキャラ」などの言葉を発案したイラストレーターのみうらじゅんさんは、あえて矛盾する単語を結び付けて言葉を作るそうだ▼マイブームは、「自分をなくす」ほど我を忘れて夢中に…