2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

秘密のベールに覆われた機密費 231130

石川県の馳浩知事の機密費にかかる発言を撤回したことに『日報抄(231129新潟日報)』は思う▼1995年6月、羽田発函館行きの旅客機がハイジャックされた。同年3月にはオウム真理教による地下鉄サリン事件があり、関連も取り沙汰された▼後に、容疑者確保に成功し…

喜怒哀楽を上手に 231129

ある医療チームの研究で、犬を飼っている高齢者は、飼っていない人に比べ認知症になるリスクが低いことが分かったことに『編集日記(231129福島民友)』は思う▼飼育している人のうち、運動習慣があったり、社会的に孤立していなかったりする方が、さらに低い傾…

呪いの言葉 231128

何げない言葉に呪いがあると『明窓(231127山陰中央新報)』。『天空の城ラピュタ』、主人公たちが唱えると城が崩壊する呪文。言葉の力のすごみ、現実にも恐ろしい言葉は転がっている▼「(残業が)嫌ならやめれば」「(低賃金は)仕方がない。みんな我慢してい…

「医師の役割」「生命の尊厳」は重い 231127

誕生50年のブラック・ジャックに『有明抄(231126佐賀新聞)』は思う◆73年11月に週刊「チャンピオン」で連載が始まった。当時、手塚さんは作品のマンネリ化を指摘される逆境の中、その作品が大ヒットした。延命措置や安楽死など手塚さんが信条とした「生命の尊…

漬かる時間は10分以内が目安 231126

11月26日、「いい風呂の日」に『滴一滴(231126山陽新聞)』は入浴を思う▼この時季に気を付けたいのがヒートショックである▼消費者庁によると、2021年に浴槽で意識を失い死亡した人は全国で約5100人。交通事故の犠牲者2150人の2倍を超える。その9割は65歳以上…

国会がザルの穴を埋める時 231125

抜け穴だらけの「ザル法」とやゆされることが多いのが、政治とカネの規制と透明化を担う政治資金規正法に『余録(231125)』は思う▲政治資金パーティーによる収入などの、収支報告書への不記載問題だ。多額の記載漏れを指摘する告発があり、東京地検特捜部は派…

臭い物にふた 231124

ホウレンソウがおいしい季節に、『小社会(231124高知新聞)』は「報連相」を思う。「報告・連絡・相談」、1982年、山種証券の社長だった山崎富治さんが社員に提唱したのが始まり。これが瞬く間に世間に広がる。それから40年余り、いまや報連相はどの組織でも…

サケの未来はどうなるか 231123

今年の秋サケの全国的に不漁に『筆洗(23年1120)』は思う▼太宰治は魚のサケが好物だった▼友人がサケを土産に持ってきた。「太宰は(略)身を一ひらずつはがしては口に入れ、一口ごとに酒を飲み、間断なくしゃべり、合間に煙草をのみ、実に忙しい」▼その顔が曇…

テレビの放送開始70年 231122

本日のケネディ大統領の没後60年に『有明抄(231122佐賀新聞)』はテレビ放送を思う◆日本でテレビ放送が始まったのは1953年。技術の発展は目覚ましく、10年後の63年、初の海外中継が行われた。1回目は午前5時半、2回目はその3時間後、ケネディ大統領による日本…

「組織を挙げて」から「組織を忘れて」へ 231121

忘年会は曲がり角と『水や空(231120長崎新聞)』は年末を思う▲高度成長期、11月半ばには始めないと年内に“消化”しきれないほどの忘年会ブーム▲その頃には職場単位での旅行、花見、運動会が盛大に行われた。終身雇用制度が根付いたその時代、組織内の親睦や結…

停電や通信障害への備え 231120

電子化が進む支払いシステムに『談話室(231119山形新聞)』は思う▼散歩の途中に立ち寄ったコンビニエンスストアで、支払いを済ませた後にハッとした。「〇〇ペイ」で払ったのだが、現金を持たずに買い物をしていたことに気付いたのだ▼小舟で流れを下った後に…

人間を救うのは人間だ 231119

ガザでのイスラエル軍の病院への突入に『筆洗(231118)』は思う▼戦時下でも敵味方なく苦しむ人々を救う国際赤十字・赤新月運動は、スイス人の実業家アンリ・デュナンが提唱した▼デュナンはノーベル平和賞の最初の受賞者▼生きていたら、パレスチナ自治区ガザの…

大谷翔平 231118

大谷翔平選手の2度目のMVPに多くのコラムが述べている。「ファンを虜にするのは、金銭への執着は見せず、好きな野球で向上することを最高の喜びとするような純粋さであろう。」(談話室/山形新聞)▼「もう彼が何をやっても驚かない-と実はひそかに決めてい…

プラハの春 231117

ガザを蹂躙する戦車に『談話室(231117山形新聞)』は思う▼「言葉は、どれほど鋭くても、またどれほど多くの人々の声となっても、一台の戦車さえ破壊することができない」(加藤周一)▼55年前の1968年、「プラハの春」にソ連が軍事介入し民主化運動が潰えた▼加…

ちょこちょこ世代 231116

「ゆとり世代」の生活に『水や空(231115長崎新聞)』は思う▲19~36歳の「ゆとり世代」、原田曜平さんは10年前の著書の中で、この世代のお金の使い道を「ちょこちょこ消費」と名付けた▲高級ブランドの服を1着買うよりも、低価格の流行服を10着買う。一気に高額…

風の向きに 231115

再生エネへの行政の姿勢に『大観小観(231114伊勢新聞)』は思う▼中部電力グループの太陽光発電施設を見学したのは五、六年前だったか。広大な敷地にびっしりパネルがならんでいたが、曇天で発電量は少なかった。「一定の再生可能エネルギーの施設が義務づけら…

パンダ外交 231114

中国にとってパンダは大使でもある。『筆洗(231111)』は中国パンダ外交を思う▼パンダ外交は1941年、国民政府を率いた蒋介石の妻、宋美齢らが米国に贈ったのが嚆矢▼パンダ贈呈は「日本軍との戦いを支援してください」と米国に訴える狙い▼今の米中対立。米首都…

酒は憂いを払う玉箒 231113

今年のワインの生産量が過去最低レベルになる見通しに『筆洗(231109)』は思う▼『赤ひげ診療譚』にお酒をやめられない男が出てくる▼赤ひげに飲む金があるのなら女房と子のことを考えてやれとしかられても、男は耳を貸さない。どう金を工面するかで悩む日々。…

有権者って誰? 231112

福島県議選にあたり『編集日記(231112福島民友)』は有権者を思う▼政治学者の藪野祐三さんは、有権者は四つに分類されると。「消費者としての有権者」は自治体の運営の在り方などに関心がなく、棄権し1票を消費してしまう▼「常連としての有権者」は、自分を…

野球しようぜ! 231111

大谷翔平選手のプレゼントに『天風録(231111中國新聞)』は思う▲「掌の裏へ突き抜けるやうな痛さを辛棒して」正岡子規▲明治初期に伝わった野球。まだグラブがない頃は素手でキャッチしたそうだ。「うちあぐるボールは高く雲に入りて又落ち来る人の手の中に」▲…

給食のおかずをリクエスト 231110

いわき市南部の小中学生は、給食で食べたいメニューをリクエストできる。そのリクエストに『あぶくま抄(231110福島民報)』は思う▼肉類のほか、最近は地元産のナメコや野菜が入った「なっこそ汁」や「ツナの混ぜご飯」が人気▼職員は嘆く。おかずの注文に魚介…

男女賃金格差 231109

ノーベル経済学賞のクラウディア・ゴールディンさんのデータ分析に『天風録(231109中國新聞)』は思う▲シャーロック・ホームズのせりふ「数多くの事実の中からどれが重大かを見分ける能力です」と▲そんな探偵の仕事に憧れたハーバード大教授ゴールディンさん…

核兵器は必要悪でなく絶対悪だ 231108

核兵器禁止条約に『小社会(231107高知新聞)』は思う。「hibakusha(ヒバクシャ)」という表現は核兵器禁止条約の前文にある。「ヒバクシャの受け入れ難い苦しみに留意する」。一つは日本人の被爆がいかに悲惨であったか。広島・長崎・ビキニ環礁。もう一つは…

サギに注意 231107

「おめでとうございます。10億円の当選が確定しました」。『北斗星(231107秋田魁新報)』は特殊詐欺を思う▼最近は交流サイト(SNS)やネットの広告を入り口にした巧妙な手口が目立つ▼広告にアクセスした人に「必ずもうかる」「簡単に稼げる」といった投資…

「氷河期」とマンモスの危機 231106

大学の氷河期を迎える中、マンモス大学トラブルを『小社会(231105高知新聞)』は思う。マンモスの絶滅の原因も絞り込まれつつあるという。国内最大規模を誇るこちらの「マンモス」も存続の危機。アメリカンフットボール部の薬物事件で揺れる日本大。第三者委…

NO! 231105

米国の絵本作家による「やめて!」に『編集日記(231104福島民友)』は思う▼男の子が大統領に宛てた手紙を投函しようと歩き始める。道すがら、頭上すれすれの爆撃機による空爆や、戦車による住宅への砲撃などを目にする。それでも、男の子は黙々と歩き続け、ポ…

毒キノコに注意 231104

山の恵みを楽しめる季節、『日報抄(231103新潟日報)』はキノコへ注意を▼昔、清兵衛という大食漢が、ある時、大蛇が人を飲み込み、腹が膨らんで苦しんでいるところ、大蛇が傍らに生えていた草をなめると、腹の膨らみが消えた▼消化薬だと思った清兵衛は、草を…

ゴジラが現れる 231103

ゴジラ生誕70年記念作に『日報抄(231030新潟日報)』は思う▼映画監督の樋口真嗣さんの「シン・ゴジラ」(2016年)、元々はゴジラの監督をしたいとは思っていなかったが、「ゴジラにかけられた呪い」▼1954年の第1作のゴジラは水爆実験によって生まれた設定。…

備えが肝要 231102

大学受験に備え入塾資料を見て目が飛び出そうになったと『金口木舌(231101琉球新報)』は大学受験を思う▼教育費の高さは親になって初めて気づく▼琉球新報のウェブ版連載「比べる! 備える! 家計から出る教育費」によると、国立大学は4年間で200万~300万円、…

きわめて強い動機を持った人民の運動と対決 231101

ハマスとイスラエルとの武力衝突に『余録(231101)』は思う▲「後にも先にも感じたことのない恐怖を感じた」。ベトナム戦争の米軍兵士、南ベトナム解放民族戦線が張り巡らした地下道に入り、民兵を捕らえ、施設を破壊する任務▲狭い坑道には毒ヘビや手投げ弾な…