2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

全国の死者は最悪32万人

(JN)南海トラフ地震が起きれば相当な被害が予想される。これに行政の行う整備とともに、各個人は何をすべきなのであろうか。どんなに頑丈なものを作り上げても、地震と津波には一溜りもない。「想定外」を想定し、「最悪」を直視しなければならない。も…

不毛な問責で国会審議をまひさせるな

(JN)一体、国会は法律を成立させないために存在しているのか。無駄な弁士の雇用のためにあるのか。正に「決められない政治に逆戻りして困るのは民主党ではなく、国民だ。」参院の問責には法的な拘束力はないのだから、問責された首相・閣僚相手の国会審…

獺(かわうそ)の祭見て来よ瀬田の奥

(JN)我々はなぜニホンカワウソを失ってしまったのか。日本から日本独特の種を失っていくことは、人間にとって自分たちによい環境の整備なのであろうか。そんなことを危惧して、58年前にゴジラは出現した。それは放射能による特別変異であったか。58年前…

月面初着陸のアームストロング氏、静かの海に還(かえ)る

(JN)「 人類にとっては偉大な一歩」、あれから40年以上過ぎ、未だに、人類は月面での生活を始めていない。ナチの残党がいるとの噂もあるが?冗談は別として、なぜで月生活が実現されていないのであろうか。ロマンはあれど、我々にはこの広大なる宇宙への…

係争が起きて良かったことがある

(日経/春秋 2012/8/27付) 北極海の近くにハンス島という小さな島(面積は1.3平方キロメートル、竹島よりは少し大きい島)がある。東にはデンマーク領のグリーンランド、西にはカナダの領土、2つの国は島の領有権を主張して係争中だが、どこかほのぼのした…

信を問う前に国会はすべきことがある

(日経/社説 2012/8/26付) 懸案を放置したまま今国会を終わらせてよいのか。与野党のいがみ合いで赤字国債発行法案などの重要法案が廃案の瀬戸際を迎えている。民主、自民、公明各党は6月の3党合意の基本線に立ち返り、歩み寄ってほしい。与党は赤字国債…

自らの正義を疑わないヒーロー気取りは、時に危うさを招く

(日経/春秋 2012/8/25付) 子連れの家族客に交じり、高そうなカメラを手にした40代から50代とおぼしき男たちが1人また1人。往年の特撮SF番組の回顧展だ。初代ウルトラマンの放映が46年前だから、当時の小学生も50代だ。いまも記憶する人が多い理由のひ…

これが民主主義の素晴らしいところだ

(日経/春秋 2012/8/24付)映画「十二人の怒れる男」の陪審員たち、はじめは被告の少年を有罪と決めつけていた彼らが、評議のなかでじわじわと考えを変えていく。ヘンリー・フォンダふんする陪審員が繰り返し無罪を唱え、白熱の議論を繰り広げる描写に感心し…

多様な人材を大使に起用するといったが

(日経/春秋 2012/8/23付)「体幹を鍛えたことが好成績につながった」といった解説にはどんな競技でもお目にかかる。ならば、と思って調べると「国幹」という言葉が見つかった。国の姿や価値観の軸になるプリンシプル(原理)となろう。そのプリンシプルが揺…

果てしない憎悪の犠牲をも運命と呼ぶほかないのだろうか

(日経/春秋 2012/8/22付) 1942年の夏、ニューヨークの下宿で朝寝を決め込んでいたロバート・キャパのもとに、ある週刊誌から緊急の戦場取材を求める手紙が届く。後年の手記「ちょっとピンぼけ」の出だしである。「運命に起こされて」。あわただしく北アフ…

世界遺産の街は戦火に脅かされている

(日経/春秋 2012/8/21付) シリアの首都ダマスカスは「世界一古くから人が住み続けている都市」とされ、「オリエントの真珠」とたたえられてきた。今も美しい街並みを残す旧市街、いわゆるオールド・ダマスカスは、1979年に世界遺産に登録された。いま、こ…

ここは気持ちのリセットが必要だろう

(日経/春秋 2012/8/20付) 「なんとなく面白くない」。そんな顔をした大人たちと、一日に何度もすれ違う。多くの人が夏の終わりを感じ始めたからだろう。気分を「仕事モード」に切り替えるのは簡単ではない。禅僧の小池龍之介さんによると、面白くない、さ…

学校の自治、教育の自律はどこへいったのか

(日経/春秋 2012/8/19付) 「夫婦げんかは犬も食わない。犬も食わないものは警察も食わない」。家庭や市民生活に過剰に介入しない「小さな警察」が理想とされた。平成に入ったころから、世の中の雰囲気が違ってくる。家庭内暴力、児童虐待、配偶者間の暴力…

酵素を使うとおがくずやコピー用紙が分解されてブドウ糖

(日経/春秋 2012/8/18付) 「虎というのは、とてもコワイものだ、と親から何度も話を聞かされていた子供がいた。恐ろしい、というだけで、その姿かたちは絵でも見たことがなかった」。その子がある日、何かを見て「あっ、トラだ」と叫んだ。子供は何を見た…

私たちは近い過去に、強烈なナショナリズムの熱情にとらえられた

(日経/春秋 2012/8/17付) 先日、91歳で亡くなった哲学者の上山春平さんが終生のテーマとしていたのは「国家とは何か」という問題だった。人間魚雷「回天」の特攻隊員として九死に一生を得た体験が、その根っこにあったという。有名な「日本のナショナリズ…

世界的な食糧危機を避ける

(日経/春秋 2012/8/16付) トウモロコシの名前の不思議。最初の2文字、トウは漢字で唐。一方あとの4文字、モロコシも、漢字で唐と表せる。トウモロコシを読みほぐしたら「中国中国」ではないか、と。そのくせ、中国が原産というわけでもない。1492年にア…

終戦の詔勅のラジオ放送が終わると、まわりの顔に明るさが見えた

(日経/春秋 2012/8/15付) 東京・神田駅前の電気屋には15人ほどが集まっている。正午の時報。「つづいてお声をきく。みんな頭をさげ、粛然としてきく……この戦争で私は何をしてきたのだろう、と思ったら涙が出てきてとまらなかった」。67年前の8月15日を、2…

「有終の美」

(日経/春秋 2012/8/14付) 「有終の美」なる言葉は、詩経の「靡不有初、鮮克有終」に由来するそうだ。読み下すと「初め有らざるは靡(な)し、克(よ)く終わり有るは鮮(すく)なし」。初めは誰だって頑張るが、最後までやり遂げるのは容易じゃない――とい…

今また関西企業に商機が広がっている

(日経/春秋 2012/8/13付) エアコンが普及する前、電車のなかの天井には、円を描くように首を振る扇風機がたいてい付いていた。日本に広がり始めたのは昭和の初め。量産に力を入れたのは神戸に本拠を置く川崎造船所、現在の川崎重工業だ。英国企業から技術…

世界共通のルールの下で戦っている

(日経/春秋 2012/8/12付)五輪の競技、日本選手の勝負は気になるけれど、にわか仕込みの知識で観戦する身には、「へえ」の連続である。言葉も文化も違う国々から人間が集まり、初対面の者どうしでも成り立つのは、世界共通のルールの下で戦っているからだ。…

今日は「ガンバレの日」

(日経/春秋 2012/8/11付) ロンドン五輪もいよいよ終盤。「全員で戦った結果」と口々に話す選手たちは、大舞台で重圧を力に変えるすべを身につけたのだろう。今日は「ガンバレの日」。1936年のこの日、ベルリン五輪でNHKアナウンサーが「前畑がんばれ」…

「近い将来」は拒否して「近いうちに」ならOK

(日経/春秋 2012/8/10付) 道でばったり知人に会う。ひさしぶりだ。二言三言ことばを交わし、「近いうちにメシでもどうだ」。「メシ」が実現する確率はどのくらいあるか。個人の体験に照らせば、せいぜい1、2割だ。この「チカメシ」というやつ、年賀状に…

「来たときよりも美しく」

(日経/春秋 2012/8/9付) 「来たときよりも美しく」。観光地の看板などでお目にかかる。初めてワールドカップに出場した1998年フランス大会でのこと。熱心な応援の後で、チームのシャツと同じ青色のポリ袋にスタンドのゴミを集める日本人サポーターの姿が、…

自分の人生という競技に、時間と労力を投じる番だ

(日経/ 春秋 2012/8/8付) ロンドン五輪は別名「史上初のソーシャリンピック」と呼ばれている。ソーシャルメディアの投稿サービスで選手自ら情報を発信。試合会場と世界との距離をぐっと縮めるのに一役買っているからだ。ネットが個人と世界を結び、仕事の…

日本の男子柔道が史上初めて金メダルを獲得できなかった

(日経/ 春秋 2012/8/7付) 名探偵シャーロック・ホームズは、「バリツ」という日本の格闘技を身につけていた。ホームズが活躍した1900年前後の英国で流行していたという。日本では明治維新のあと、古くから伝わる柔術に工夫を加えて嘉納治五郎が柔道をたち…

8月ジャーナリズム、日本の来し方行く末を集中的に考えるための意義

(日経/ 春秋 2012/8/6付) 資料探しでよくお世話になる区立図書館が、8月に入るや「戦争と平和を考える」コーナーを設けていた。いま、日本中の図書館がこうした企画を手がけているに違いない。とりわけきょうの広島原爆忌から終戦記念日までがピークとな…

今こそエンジニアの粘り腰を見せてほしい

(日経/春秋 2012/8/5付) 麺をゆでるとき、「びっくり水」という知恵がある。ものづくりも同じ。シャープの町田勝彦相談役からそう聞いたのは液晶テレビが好調だった社長在任中の10年前のことだ。人々を驚かせる技術革新を生むことが経営の面白さであり使命…

減災は大震法の見直しから

(JN)間違いなくここ数十年に間に大地震はやってくる。我々日本人は、何事も御上にお任せであるが、それで良いのであろうか。研究者の情報は、我々に正確に伝わってくるのか。御上が操作をしていないのか。そういう自分も人任せである。 (日経/社説 2012…

消費税と新聞 文化と民主主義を守るために

(JN) 新聞を購入している人々は活字離れになっても多く存在しているが、人々はその新聞情報の何を欲して購読しているのであろうか。投票率が50%を下回る国民の新聞の利用は知れている。新聞に対する消費税の軽減は、文化と民主主義を守るためになるというが…

大阪府、「都」構想の展開、グッとこない

(JN)大阪は東京都と同じにする必要はない。特別区方式が本当に良いのであろうか。大阪は大阪文化を中心とした都(みやこ)を築いていけば良いのではないか。人間味のある行政を考えてほしい。 (日経/春秋 2012/8/2付) 大阪にも警視庁があった。1949年…