『先週あった認知症男性の鉄道事故を巡る損害賠償請求訴訟の最高裁判決にも、長男の妻の苦労が記されている』
「先週あった認知症男性の鉄道事故を巡る損害賠償請求訴訟」について「春秋」(日経/2016/3/7付)は、そこでの長男の妻に「無私の5年余に頭を下げたい」と述べる。「事件を起こした男性の症状が進み、その妻も高齢であるため、02年以降、長男の妻が1人で男性宅の近くに引っ越し、デイサービス利用時以外の介護を担った」のである。
老人介護の問題は、今後、更に拡がって行くのだろう。それは、量的にも質的にも変化して行くであろう。この老人を面倒を見るという活動は、家族が大きかった時代は、その家族の中で対応ができた。そして、今のような老老介護の可能性も少なかったであろう。それが現在は、そうはいかない。横浜市のこのご家族は、長男の妻が一人この重荷を背負っていた。大変であったろう。他人事ではない。介護付き老人ホームにお世話になるには、結構な経費が掛かるし、ベランダから突き落とされては堪らない。自分や家族が未来どうなって行くのか、設計して一部の家族に負担の係るようなことを避けたい。(JN)