『春風やまりを投げたき草の原』

『春風やまりを投げたき草の原』
 「精神病理学木村敏さんは、合成麻薬LSDを投与される実験に参加した」。「春秋」(日経/2016/3/19付)は麻薬の恐ろしさと、野球への期待を語る。「試みにピアノを弾くと、音が色となって鍵盤から出て、周囲を飛んだ。しかし薬効も切れた1週間後、著名な弦楽四重奏団の演奏会では、何を聴いても、砂をかむように味気ない。清原和博被告は、クスリからの誘惑を断ち切った日々を、地道に重ねる以外ない。20日からセンバツ、25日からはプロの公式戦が始まるが、賭博や円陣での金銭授受もあり、球春の空は陰る。人生の様々な場面を、ひいきのチームや選手の活躍に重ねてきた人は多い。『春風やまりを投げたき草の原』(子規)。白球が宙に舞い、行き先を無数の瞳が追う。胸の高鳴る一体感を爽やかに味わいたいものだ。」
 いよいよ野球のシーズン、わくわくする。ジャイアンツファンとして育ってきた私は、これが麻薬みたいなもので、断ち切ろうとしてもついついテレビを見てしまう。高校生ぐらいになると反体制の心が疼いても止められなかった。福島原発からの原発問題で、正力が推進してきたこの原発に疑問を感じ、正力がつくったプロ野球チームに別れを告げようとも考えたが、苦しみに耐えられずジャイアンツを応援している。特に最近は、地上波での放映が少なく、イライラする。その愛すべきジャイアンツよ、何をやっているのか。この始末はきちんとつけて、チームが弱体使用と怪しい選手はメンバーから外し、徹底的に浄化せよ。(JN)