世界遺産の街は戦火に脅かされている

  • (日経/春秋 2012/8/21付) シリアの首都ダマスカスは「世界一古くから人が住み続けている都市」とされ、「オリエントの真珠」とたたえられてきた。今も美しい街並みを残す旧市街、いわゆるオールド・ダマスカスは、1979年に世界遺産に登録された。いま、この街は戦火に脅かされている。国連は監視団を派遣していたが、残念ながらわずか4カ月で撤退を余儀なくされた。「国連の監視団は何の役にもたってなかった。だから撤退したって何も変わらないさ」歴史の宝庫ともいうべきシリアだが、現状は観光どころではない。五輪メダリストのパレードに50万人が詰めかけ歓呼の声を上げた東京とは、なんと違うことか――。胸苦しいような気分になる。
  • (JN)歴史古いこの地域は、戦いの歴史でもあろう。常に自分たちで自分たちを守ってきた。他国の軍隊に守られている平和な国とは大きな違いである。また、信ずるものは部族であり、主たるグループになるか、そうでないかでの格差が大きいのであろう。ゆるゆるなあなあの島国の民にはわからない。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO45212690R20C12A8MM8000/