きわめて強い動機を持った人民の運動と対決 231101

 ハマスイスラエルとの武力衝突に『余録(231101)』は思う▲「後にも先にも感じたことのない恐怖を感じた」。ベトナム戦争の米軍兵士、南ベトナム解放民族戦線が張り巡らした地下道に入り、民兵を捕らえ、施設を破壊する任務▲狭い坑道には毒ヘビや手投げ弾などのワナが。死傷率は極めて高かったと▲イスラエル軍ハマスの構築した数百キロに及ぶトンネルが標的▲多数の人質もいる。軍事用ロボットなどハイテクも駆使、地下攻略の難しさはベトナムの例が示す通り▲「きわめて強い動機を持った人民の運動と対決した際、米国の持つ近代的でハイテクを駆使した装備、兵力、軍事思想にも限界があることを認識していなかった」とベトナム戦争時に米国防長官を務めたマクナマラ氏。
 (私には)サイゴンからヘリコプターで逃げて行く米国の大使館員等の場面とともに、街中でベトナム人のこめかみに短銃を当てての殺害や北爆の映像、逃げ惑う少女の画像等が忘れられない。日本国内では戦争で亡くなった兵士の死体洗いが一体1万円と。武力行使の歴史が人類の歴史であり続けるのか。



*画像は、the World Book Encyclopedia,1979,v,20,p.292より。