パンダ外交 231114

 中国にとってパンダは大使でもある。『筆洗(231111)』は中国パンダ外交を思う▼パンダ外交は1941年、国民政府を率いた蒋介石の妻、宋美齢らが米国に贈ったのが嚆矢▼パンダ贈呈は「日本軍との戦いを支援してください」と米国に訴える狙い▼今の米中対立。米首都ワシントンの国立動物園のパンダ3頭が中国へ帰途についた。貸与期限切れ、現時点で新たに迎え入れる予定はないと▼米国の他の動物園のパンダも来年には全て返還される見通し▼戦後、幾度もパンダ譲渡を中国側に働きかけた。佐藤栄作内閣時代には「佐藤政権下ではだめ」と拒まれた。与えぬのもまたパンダ外交であろうが、ことは覇権を争う米中の話。愛らしい大使がいなくては世界も不安になる。
 (私は)まだ生でジャイアントパンダを見たことがない。可愛いあの動き、と思うがそれほなのか。外交の目玉なのか▼それよりも、愛らしい風体の習近平氏が積極的に対立国へ出向き、外交活動を行った方がパンダのためである。でも多分、今度、米国訪問し、パンダの貸出を約束するのだろうか。良い結果を願う。