『#弱い立場の人を排除する社会』<2022年11月24日(木)>
岡山県高校弁論大会の審査員として『滴一滴(221124山陽新聞)』は思う▼最優秀は同高2年橘里香サニヤさんの「見えない壁の先に」という弁論▼22年前にインドネシアから来日した父の話。職場で苦労を重ねたこと、助けてくれた日本人もいたことなどを紹介し「社会を支える大切な人間として外国人労働者を受け入れ、認め合える社会を目指すべきだ」と訴えた▼今年1月、ベトナム人技能実習生が2年間にわたり日本人従業員から暴行を受けていたと報じられた。橘さんが父からつらい体験を聞いたのは、その後だった。▼社会の在り方を考えさせられる弁論は他にもあった。うつ病になった父を遠ざけてきたという生徒は、誰もがかかりうる病としてうつを理解しようと思い直した。父が聴力を失い、自身も難聴が進みつつあるという別の生徒は、社会に出て障害への理解を広げていく決意を語った▼弱い立場の人を排除する社会は冷酷で息苦しい。
(私たちは)小さなコップの中で、人の足を引っ張り合っている▼いじめ社会、弱い者が更に弱い者をいじめる。上方へ不満へ行かない、改善のない進歩しない集団になり、コントロールするものに都合よくなっている▼大人がそのようなことであれば、子どもも同じになる。いじめはなくならない。
#弁論大会,#外国人労働者,#暴行,#排除,#冷酷