12月14日の赤穂四十七士の討ち入りに『日報抄251214』は思う▼「忠臣蔵を含む時代劇は、一通り知っている層と全く知らない層に二極化している」と新潟大学人文学部の中本真人准教授(芸能論)▼赤穂四十七士は、人形浄瑠璃や歌舞伎でも演じられた▼中でも仮名手本忠臣蔵は常に大当たり。不入りを打破することから万病に効く薬になぞらえ、芝居の独参湯とも。銀幕や舞台に凝縮された人間ドラマが多くの人を引きつけた▼先月に全国各地で開かれた忠臣蔵検定で、四十七士の一人、堀部安兵衛ゆかりの新発田会場の受検者はゼロ▼市は先ごろ、浅野や四十七士らの墓、泉岳寺に墓参記念カードを置き「安兵衛の街」のアピールを始めた。官と民がスクラムを組んで、エイエイオーと気勢を上げたい。
この物語に、若者は何を感じるであろうか。忠臣とは、敵討ちとは、討ち入りとは、義とは、組織の長の失態とは、封建時代とは、いじめとは、失職とは、恨みとは、憎しみとは、定めとは、大衆の思いとは、指導者とは、お裁きとは・・・・・。私たちには生きていくために、何が重要なのであろうか。
