「今年の漢字」に『小社会251213』は思う。「熊」、野生動物と人との距離感をこれほど考えさせられた年が近年あったろうか。ことしを象徴する1字と言えばもう一つ、日本気象協会の「今年の天気を表す漢字」は「酷」が選ばれた。字のごとく今夏は気温が40度を超える地点が全国で相次いだ。ある気象会社の予報では21日の高知市は最高気温21度。年の最後まで異変を意識せざるを得ない。そういえばクマの専門家も「温暖化で頭数が増えた」と指摘していた。「熊」と「酷」はつながっている。師走の気がかりといえば、青森県八戸市で最大震度6強を観測した地震と津波。「後発地震注意情報」が出され、警戒が続く中、きのうも余震で津波注意報が発表された。穏やかならぬ師走である。
本年前半は「米」であったろう。生活に密着した問題であり、これだろうと多くの人たちが思っていただろうが、「熊」の猛威が突き出た。この「米」「熊」及び「酷」はいずれも私たちが生み出した問題である。この現象を生み出した根本は何なのであろうか。良くも悪くも「欲」であろうか。地震のためには上手に生きるための「欲」を発揮したい。

*画像は25年11月29日の朝日新聞より。