2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

読書メモ 240522

『マリアビートル』、伊坂幸太郎、2010年9月、角川書店。東北新幹線でのこの殺戮の3時間余り。レディーとは、マリア様のこと、マリア様の七つの悲しみを背負って飛んでいく。てんと虫は、レディービートルと呼ばれている。」七つの死体不幸を背負った七尾映…

猛暑から子どもたちを守りつつ 240521

夏近し、『金口木舌(240520琉球新報)』は安全なスポーツの指導を思う▼屋外の練習はとにかく暑い。指導者の意識も昔と変わった▼甲子園大会では水分補給などを行う「クーリングタイム」を設け、今年は一部の日程で試合を午前と夕方に分ける「2部制」を導入▼サ…

マイクは音声だけでなく発言者の心も伝えてくれる 240520

マイクについて『日報抄(240508新潟日報)』は思う▼1945年8月14日の玉音放送の録音、昭和天皇は1度目の録音、聴きづらい箇所があるとの指摘、もう一度読む-。天皇の胸の内を多くの国民に伝えようと最善を尽くす姿が読み取れる▼自分の言葉を広い範囲に届けよ…

大学は人のつながりを促し、地域と共にある 240519

広島大学創立150年に『天風録(240517中國新聞)』は思う▲社会学者の吉見俊哉さん「大学は、人と人、人と知識の出会いを持続的に媒介する」と。先週末、湘南海岸、40~60代の広島大OB3人が海沿いの道を自転車で▲関東在住の卒業生でつくるサイクリング部の初…

ミュージアムはどんな場であってほしいか 240518

5月18日の「国際博物館の日」に『春秋(240518)』は思う▼1917年、森鷗外はいまの東京国立博物館の前身である帝室博物館総長兼図書頭に就く▼雑然としていて「高等物置」と皮肉られた展示が時代順にわかりやすいものに。コレクションも充実。「すべて鷗外がいた…

核のごみ問題は日本全体で考えるべき課題 240517

◆玄海町の脇山伸太郎町長が「核のごみ」の「文献調査」の受け入れを表明したことに『有明抄(240512佐賀新聞)』は思う◆町議会に提出された調査への応募を求める請願が採択されてから2週間。大型連休中も熟考を重ねたはずだ◆禅語の一つに「坐忘」がある。静座…

コンビニ50年 240516

コンビニエンスストアの50年を『水や空(24/05/15長崎新聞)』は思う▲小池光さんが1980年代に詠んだ一首〈抒情せよセブン・イレブン こんなにも機能してゐるわたくしのため〉▲共に休みなしで働く身、君の気持ちも語ってみなよ。そんな意味だろうか。コンビニは…

基地縮小は遅々として進んでいない 240515

沖縄の復帰の日に『小社会(240515高知新聞)』は思う。連続テレビ小説「ちゅらさん」が再放送されている。小浜島で育った「えりぃ」が上京し看護師を目指す成長物語。主題歌が流れるドラマ冒頭に小さな島は、那覇市の約20キロ沖に浮かぶ無人島。島全体が米軍…

プレ金の二の舞い 240514

環境省がすすめる「デコ活」に『水や空(240513長崎新聞)』は思う▲脱炭素「デカーボナイゼーション」と「エコ」を組み合わせた造語。正式名称は「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」▲省エネ家電の購入や食品ロス削減など消費者に生活の行動…

「オカン」を喜ばせるために 240513

昨日、母の日に『談話室(240512山形新聞)』みうらじゅんさんの言葉を思う▼みうらさんの造語に「親孝行プレイ」がある。「親がいるうちに、気軽にレッツ・プレイ」。「心は後から付いてくる、まず行動せよ」と。限りない愛を注いでくれた「オカン」を喜ばせる…

奪われて構わぬ命など一つもない 240512

原爆投下が「世界大戦を終わらせた」との見解について『筆洗(240512)』は思う▼1945年8月、米ギャラップ社調査、米国民に広島、長崎で原子爆弾が使用されたことの是非を尋ねている▼結果は容認する人85%、容認しない人10%▼時代の経過とともに原爆の非人道性…

この先何年何年も投票したい 240511

1994年のきょう、南アフリカでネルソン・マンデラが大統領が就任した。この日に『天声人語(240511)』は思う▼マンデラは辛抱強く並んだ有権者たちこそが「奇跡の象徴」だと▼マンデラは政治囚として、27年も獄中で過ごした▼多人種が協調できる「虹の国をつくろ…

連休明けの憂鬱 240510

連休明けに『水と空(240508長崎新聞)』は思う▲この時期に気になるのは「五月病」だ。〈入学から1カ月ほど経過した学生に無気力、無関心などの軽いうつ症状がみられる〉と1960年代の初めに米国の精神科医がリポートしたのがその起源として知られる▲新しい環境…

国際的管理が確立されない限り、核軍拡競争が起こる 240509

ドイツ降伏の日に『余録(240509)』は思う▲A・C・クラークの「幼年期の終わり」の冒頭、ドイツの敗戦後に渡米した科学者が登場。親友はソ連に渡り、宇宙開発競争のライバルに▲現実にも米国のF・ブラウン博士。ソ連のG・ヘルツ博士▲ソ連は戦後、核開発で急速に…

築地場外はすでに東京の玄関口 240508

転機の日本経済を象徴する街になるのかと『春秋(240508)』は築地の再開発を思う▼連休最終日も築地はごった返いしていた。場外市場の波除通りは食べ歩きの笑顔が埋め尽くす。ざっと3人に2人は外国の方々か▼築地は江戸初期、明暦の大火の復興で武家屋敷として…

世界に戦火が絶えなかった200年 240507

きょうで200年のベートーヴェンの交響曲第9番に『天風録(240507中國新聞)』は思う▲大型連休のドライブ中に故小澤征爾さん指揮の「第九」を繰り返し聴いた▲200年前のウィーンの劇場、聴力を失っていた楽聖。初演の指揮を終えても万雷の拍手に気付かなかったと…

子どもの権利 240506

子どもの日に『滴一滴(240505山陽新聞)』は「子どもの権利条約」を思う▼「子どもの権利条約」は1989年に国連総会で採択▼草案を提出したのはポーランド。背景には「コルチャック先生」の存在がある。孤児らのために家庭と学校が一つになった「ホーム」を設立…

人間の生活領域との境界があいまいに 240505

茂り始めた植物の勢いが止まらない。あたかも緑が人里に迫っているようだと『談話室(240504山形新聞)』は語る▼市内では、濃さを増す緑にまぎれて、やっかいな存在が住民に接近。家族連れが集う河川敷付近や、集落に近い公園などでクマの目撃が相次ぐ。急増す…

語らずにはいられない 240504

美術鑑賞に『あぶくま抄(240504福島民報)』は思う▼日本の美術館には不文律がある。静かに作品を鑑賞する▼海外では少し事情が違うようだ。米国のニューヨーク近代美術館では、来場者の話し声があちこちから聞こえてくる。老若男女が現代アートの醍醐味に感嘆…

もう二度と戦争なんか起こすまい 240503

憲法記念日に『天声人語(240503)』は平和を思う▼手塚治虫の『ジャングル大帝』、パンジャの死から物語は始まる。誤読する自由で言わせてもらえば、パンジャはジャパン。息子のレオはオレ。父の死後、生まれ変わる日本を示唆してはいないか▼レオはこの厳しい…

適度に運動して汗をかく癖をつけておけば 240502

山菜を目当てに出かけた県南の道の駅ではアイスクリーム片手の人を多く見かけたと『北斗星(240502秋田魁新報)』はこの暑さを思う▼きのうは「夏も近づく」八十八夜、暦の上では夏が始まるのが立夏だが、連休前半の暑さは既に夏を先取りしたかのようだ▼熱中症…

まちあい文庫 240501

昨日、4月30日の図書館記念日に『余録(240430)』は思う▲比較的小さな図書館を「文庫」と呼ぶ。JR北陸線木ノ本駅の待合室には「まちあい文庫」がある▲近くで古書店を営む久保寺容子さんが9年前に設置。「Phone(フォン)からHon(本)へ さぁ! 本を持って出…