#満場一致デー

『#満場一致デー』<2021年12月21日(火)>
 香港の立法会選挙に『余録(211221)』は思う。「おかしなことに古代人の選挙では、選挙の結果すらあらかじめ分かっていなかったのである」(露作家ザミャーチンの未来小説「われら」の一節)。▲この「単一国」は個の意識を失った人々を絶対的な支配者「恩人」が統治する社会だった。恩人は年1度の「満場一致デー」で選出されたのである▲「われら」は1920年に革命間もないソ連で書かれ、本国では反ソ宣伝だと発禁になった。だが「結果があらかじめ分かった選挙」は小説の26世紀を待たず▲香港の立法会選挙の「当選者は親中派一色」もその最新版だろう。棄権や白票の呼びかけは禁じられた▲だが投票率は民主派の棄権で30%という空前の低率となった▲ザミャーチンは国家と機械文明の発達がもたらす異常な力への警告として「われら」を書いたという。強権政治と科学技術との融合で、今や世界の先端を行く中国が仕組んだ香港の「満場一致デー」である。
 (私は)「個の意識を失った人々」というこの言葉に引っかかる。香港の市民は、個の意識を持って、闘いとして、30%とという投票率であった。片や我が国は、個の意識を失って低投票率ではないか。我が国はやがて、個の意識を失った人々により、どうなって行くのか。
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*画像は「和田誠展」より。

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