鍋が恋しい季節 241206

 野菜が値上がりする昨今に『あぶくま抄(241206福島民報)』は鍋を思う▼日本気象協会は、天気予報と一緒に「鍋もの指数」を発表している。寒さや空気の乾燥具合から数値を出す。「30」はスパイスが効いたカレー鍋、「70」はピリ辛の坦々鍋、「80」なら濃厚みその「石狩鍋」―。空模様に合わせたおいしい鍋を勧める。とはいえ、財布と相談すると買い控えしたくなる▼きょう6日、福島市の指数は「60」。白濁のまろやかな豆乳鍋がよろしいようだ。農水省によると、白菜の値段はまだ平年の5割増しのようだ。そこで浮かんだ拙句。〈豆乳鍋白菜ささめ雪ほどに〉。それでも身に心に優しいうまみがとろけよう。懐寒し家人に高値をわびつつ、少量の味を精いっぱい寄せ合う野菜諸氏に今冬、心は温まりそう。
 (私は)思う。鍋料理は体が温まるし、部屋も暖まる。仲間がいれば、話しながら、鍋をつつくのが楽しい。東京もそろそろそんな季節なろうか。今日はまだ、そんな気分ではないが、明日からいよいよ寒くなるという。何の鍋がいいだろう。年末年始になれば、家族が集まり鍋を囲みたい。その前に、忘年会は何になるだろうか。不況に喘ぐながらも平和な日本だが。