2024-01-01から1年間の記事一覧

読書メモ 240408

『アインシュタインの時計ポアンカレの地図』、松浦俊輔、2015年10月、名古屋大学出版会。 ・時間とは? 地図とは? ・人間の能力では互いが基準の相対性である。 ・ポアンカレとアインシュタインがニュートンの絶対的な同時性を攻撃した。

睡眠を十分取る社会の実現 240407

春眠の時節に『余録(20240407)』は睡眠を思う▲大谷翔平選手と藤井聡太8冠には、睡眠を重視する共通点がある▲型破りな2人にとって、睡眠は力の源泉。だが、日本人の睡眠時間は対照的に際立って短い。1日の平均睡眠時間7時間22分は経済協力開発機構調査33カ国…

新聞をヨム日 240406

けさの新聞は皆さんにどんなふうに読んでいただけるのだろうと『水や空(240406長崎新聞)』▲書かれている内容を完全に理解するのは〈読みこなす〉、細かい点に注意せず、ざっと読むのは〈読み流す〉。途中でやめるのは〈読みさす〉で、読んでいるという心の張…

消えた屋台の灯 240405

高知市のおまちの屋台の灯が消えたことに『小社会(240404高知新聞社)』は思う。飲み会の最後をラーメンで締めたくなるのはなぜだろう。「締めのラーメン論」がいろいろある。作家の村松友視さんの話が面白い。はしごの歯止めが利かない繁華街からいつ帰るか…

世紀の「公共事業」を見詰め直す 240404

大阪・関西万博に『あぶくま抄(240404福島民報)』は思う▼道路整備や災害対策といった公共事業、大切な役割を担っていると教えたのは経済学者ケインズ▼第1次世界大戦の戦後処理、敗戦国ドイツに対する巨額の賠償金請求に異を唱える。無理強いすれば地域全体…

読書メモ 240403

『酔っぱらいが変えた世界史 アレキサンドロス大王からエリツィンまで』、Benoit Franquelme、神田順子+田辺希久子+村上尚子=訳、2021年8月、原書房。・なぜ酒を飲む(「嫌なことがあれば、それを忘れるために飲む。うれしいことがあれば、これを祝って飲む…

読書メモ 240402

『「最高の発想」を生む方法』、Sheene Iyengar、櫻井祐子(訳)、2023年11月、NewsPicks。 ・アイディアは組み合わせ ・書き出すことで試行を生み出す ・課題から始めよ ・どうするかの問い ・階層分析 ・他領域を探索する ・失敗から学ぶな ・解決策を先に…

無名の眼 240401

コラム担当について『有明抄(240330佐賀新聞)』は思う◆作家の沢木耕太郎さんは「どこかで父を畏れていた」と。畏れを感じていたのは膨大な知識◆作家になってからも、世の中には、たとえ「無名」であっても父のような人がいる◆読者の中には、無名であっても畏…

低頭族 240331

「歩きスマホ」に『天声人語(240331)』は思う▼遠くを見る目があるのに、下を向いて歩き、ぶつかり合う▼目の前の人をよけるより、大事なことってなんですか? 「歩きスマホ」による事故、東京消防庁管内、過去5年で158人が救急搬送されている。年代では50代が…

ほろ苦い初恋の味 240330

チョコレートの価格高騰が続いていることに『大観小観(240330伊勢新聞)』は思う▼原因は、主原料カカオ豆の不作だ。世界のカカオのおよそ4分の3は、西アフリカの4カ国、コートジボワール、ガーナ、カメルーン、ナイジェリアで生産されている。それが昨年、温…

役所のマイブームで終わるのか 240329

「デコ活」について『編集日記(240329福島民友)』は思う▼「マイブーム」や「ゆるキャラ」などの言葉を発案したイラストレーターのみうらじゅんさんは、あえて矛盾する単語を結び付けて言葉を作るそうだ▼マイブームは、「自分をなくす」ほど我を忘れて夢中に…

読書メモ 240328

『事務に踊る人々』、阿部公彦、2023年9月、講談社。 ・「誰も心に『事務センサー』を持っている。」 ・「事務モードを感知してたちまち心は陰る。」 ・事務処理を怠ると机上、部屋は乱れる。

読書メモ 240327

『自衛隊の闇組織 秘密情報隊「別班」の正体』、石井暁、2018年10月、講談社。 ・防衛大臣も首相も知らない。 ・陸自、独断で海外情報収集活動。 ・文民統制を逸脱。 ・本当にそのような闇組織はあるのか。 #スパイ活動 #中野学校 #小平学校

読書メモ 240326

『列』、中村文則、2023年10月、講談社。 「その列は長く、いつまでも動かなかった。」 「君は一番前に立ちたい。そういうことでしょ?」 「前に詰めてください。後ろが詰まっているのです。あなたの前、広いんだから」 「我々の現実はこの列ですが、生活し…

ゴジラ、平和の意味を問い続けるに違いない 240325

「ゴジラー1.0」に『余録(240324)』は思う▲「ゴジラ」の構想は1954年、ビキニ環礁での水爆実験後。プロデューサーの田中友幸▲怪獣映画を「ゲテモノ」とみる空気は根強く監督選びに苦労。本多猪四郎が迷った末に引き受けたのは、戦後通過した広島の惨状が目…

あと数年で、街の光景はさらに大きく変わるだろう 240324

届くのが遅くなるハガキに『大観小観(240323伊勢新聞)』は思う▼人手不足、コスト削減、働き方改革、メールなどの普及による郵便物の需要不足…。この4月1日からはゆうパックと速達郵便の配達も半日遅らすことになった▼そういえば、いまや街中で郵便ポストを見…

今年はいつ? 240323

サクラの開花を『雷鳴抄(240322下野新聞)』は思う▼予想する物差しの一つに2月1日からの気温積算の「600度の法則」がある。また平均気温積算の「400度の法則」もある▼靖国神社の境内にある標本木の観察データが基▼栃木県の標本木は宇都宮地方気象台の敷地内に…

「さーふーふー」で和気あいあい 240322

金曜のきょうに『金口木舌(240322琉球新報)』は「飲みニケーション」を思う▼ きょうは3月22日。「ほろ酔い」を意味するしまくとぅば「さーふーふー(3・2・2)の日」を勝手に思い付いた▼「飲みニケーション」が減った現代だが、腰を据えて話しをするのに…

読書メモ 240321

『日本の寄付を科学する 利他のアカデミア入門』、坂本治也(編著)、2023年12月、明石出版。・チャリティー(即座に成果を生む支援)・フィランソロピー(成果を生み出すのに時間を要する支援)・長短の支援の在り方をどうする・試行錯誤してこそボランティア…

春の足音が日ごとに大きくなるのに 240320

桜の開花時期が迫るいまを『水や空(240319長崎新聞)』は思う▼全国のトップを切りそうなのは福岡、高知、名古屋の20日で東京は21日。札幌は4月27日で、釧路は5月13日。日本列島の縦長を実感する季節▲テレビからカキンと心地よい金属音が。春の選抜高校野球が…

政治は言葉だ 240319

岸田文雄首相等の言い回しに『天風録(240319中國新聞)』は思う▲政治で肝心要のことは何か。孔子は答える。「必ずや名を正さんか」。渋沢栄一はこう読んだ。言葉を正しく使うのが統治の礎だと▲安っぽい「丁寧な説明」も「火の玉」となる決意も、化けの皮が剥…

旅立ちと別れを演出する駅 240318

16日からのJRダイヤ改正に『天風録(240316中國新聞)』は思う▼「東京で見る雪はこれが最後―」。「なごり雪」を伊勢正三さんが世に出し、今週で50年▲思い描いたのは東京の駅ではない。古里の日豊本線津久見駅をモチーフ▲かつて上京の玄関口だった九州の在来線…

あらゆる手を尽くし、物価高を上回る賃上げを実現する 240317

予算の審議が続く国会に『あぶくま抄(240317福島民報)』は思う▼小学生の伝次郎君は、政治の動きに関心を。家族に報告。「お父さんの給料が上がるよ。総理大臣が国会で説明したんだ。『あらゆる手を尽くし、物価高を上回る賃上げを実現する』って」▼またある…

古里にある店で 240316

巣立ちの春に『筆洗(240315)』は外食を思う▼ハンバーガーチェーンの新CMはなかなか秀逸。上京した若い女性が慣れぬ都会で店を見かけて入り、ほっとする▼「何もかもが違う街。でもここは地元と同じ匂いがした」▼規模は劣るが、特定の地でのみ味わえる外食チェ…

春眠暁を覚えず 240315

本日の「世界睡眠デー」に『有明抄(240315佐賀新聞)』は眠りを思う◆1日の睡眠時間を8時間とすれば、人生の3分の1は寝ていることに。睡眠の良しあしは人生を大きく左右◆「世界睡眠デー」は、毎年、3月の第3金曜日に。睡眠時間は長ければいいわけではない。ぐ…

果てのない円周率のように 240314

数学の日に『あぶくま抄(240314福島民報)』は政治の難題に思う▼円周率にちなみ、数学の日。正確には3.141592…と永遠に続く無理数▼導き出したとされるのは、アルキメデスは、王冠が純金かどうか、それと同じ重さの純金を用意し、別々に水槽に沈めた。王冠の方…

日本の品位が疑われかねない 240313

自民党和歌山県連が昨年11月に主催した会合について『談話室(240313山形新聞)』は思う▼今年の米大リーグ開幕戦、韓国で行われるドジャース対パドレス戦映画の祭典アカデミー賞で「君たちはどう生きるか」と「ゴジラ-1.0」が、受賞の快挙を果たした。野球に…

読書メモ 240312

『移動縁が変える地域社会 関係人口を超えて』、敷田麻実(編著)、森重昌之(編著)、影山裕樹(編著)、2023年12月、水曜社。・「移動できることは、私たちを豊かに、また自由に生きていくための条件」・移動縁は、血縁、地縁、社会縁もなく、共通するなに…

問うべきは私たち自身 240311

13年前そしていまを『天声人語(240311)』は思う▼宮城県女川町を見下ろす丘の上で、これを書いています▼東日本大震災の1カ月後に、ここから見た光景を思い出します。あなたをさらった津波。街全体が沈み、道は海の中に続いているかのようです▼原発に重大事故…

東京大空襲 240310

79年前のきょうを『天声人語(240310)』は思う▼9歳の少女の目の前には、誰もが黒く、服はズタズタ、「人間じゃない顔」▼米軍はなぜ、そんな非道な殺戮をしたのか▼母、姉、妹もなくなった。父は早くに亡くなっていた。一人きりの彼女は親戚に預けられた▼大人に…