地球温暖化を『有明抄(241129佐賀新聞)』は思う◆鹿児島市のかごしま水族館に、「沈黙の海」と題されたその小さな青い水槽、生きものは何もいない◆〈人間という生きものが/自分たちだけのことしか考えない/そんな毎日が続いているうち/生きものたちの歌がひとつ消え/ふたつ消えて/それが いつのまにか なにも聞こえない/青い 沈黙の海〉◆27年前の開館当初から続く展示◆佐賀大で30日午後1時半から、研究者らによるシンポジウムも開かれる◆独の環境シンクタンクの評価では、日本は温暖化対策で64カ国・地域のうち58位。後ろ向きという点で、返り咲きの大統領と変わるところがない。長く対立の火種を抱えてきた身近な宝の海を、早く科学の知見で冷却しなければ。
(私は)思う。私たちの身近に異変が続いている。暑い夏は長くなり短い秋。豪雨による災害は規模が大きくなっている。海の幸の生息地は北上、南方の魚たちはどうなって行くのか。穏やかな海から悲鳴が聞こえ、そしてその悲鳴が消えて沈黙が続くようになるのか。その沈黙は広がって行くのか。