『イエスタディ・ワンスモア』

<2016年10月2日(日)>
『イエスタディ・ワンスモア』

 政府の二五年大阪万博の話に、「筆洗」(161002)は、「クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲」を持ち込む。「現代社会に絶望し、夢と希望のあった昭和の時代へと日本を連れ戻すという野望を抱いていた。二〇年の東京五輪に続き今度は万博。戦後の高度成長期をなぞるかのような流れである。本当に万博は必要か、費用に見合った効果があるのか。慎重に見極めたい。」

 昭和には未来への希望があった。常に、生活は向上する。世界の中での日本の地位が上がっていく。汚職や公害で汚れた社会や自然など気にせず、驀進してきた。過去の想いは大切であるが、過去の成功は未来の成功にはつながらない。それに、過去の繁栄は、それで良かったのか。時代は大量消費社会や未来への希望と借金の時代でもない。東京オリンピックの次は、大阪万博が来るべきであろうか。昭和の高度成長時代のお祭りやハコものへの夢がまだ続くのか。それは何のために行いたいのか。コンセプトとガバナンス無き日本をまずは何とかしたい。(JN)