『行動経済学に「コンコルドの誤り」という言葉がある…』
「コンコルドの誤り」は、判断することを怠ったことによる大きな犠牲を生じさせる。「余録」(毎日新聞/6/2/21)は、「もんじゅ」の開発を当てはめている。「この事業につぎ込まれた国費は1兆円を超える。そして先日、廃炉には3000億円以上かかるという原子力機構の試算が明らかになった。『やめた』と言うのをためらわせる材料になりそうだ。だが、事態の好転を夢想して決断を先送りしては傷口が広がりかねない。『もんじゅ』の名前は『文殊菩薩』に由来する。行動経済学で『もんじゅの誤り』と呼ばれるようになっては、知恵をつかさどる仏の名に恥じよう。」
「もんじゅ」は、使えるようになるのか、本当に役に立つものか、それは誰にもわからない。従って、投資を続けていく価値があるのか否か、言いようがない。でも、これだけの投資をするだけの優先順位は、ないのではないか。また、安全性の確保が並行してなされなければ、運用すべきであはないであろう。強引に決まったことを継続していくというのは、知恵がない。これで大事故が起きてからストップでは、「超コンコルドの誤り」である。あってはならないことである。これは、為政者がきちんと判断し行動すべきである。(JN)