『排外主義やポピュリズム、世の中の「不安」を食べて、さらに肥大化』
「世の中の『不安』を食べて成長するもの、それは排外主義やポピュリズム」と、「春秋」(日経/2015/12/8付)は続けて、「左右の別はあれポピュリズムは欧州全域に、そして米国に広がりつつある。21世紀が訪れたころ、こうも世界が変調をきたすとどれだけの人が想像できただろう。顧みれば日本だって近隣国との間でナショナリズムが火花を散らし、往時の和やかムードは戻らぬままだ。ネットにあふれる排外的な言説など仏米の2氏も顔負けである。世の中の『不安』を食べて、さらに肥大しないか気が気でない」と述べる。
人間は如何に、互いの存在を認め合い、その力を互いに利用していくことが必要である。しかし、様々な「バカの壁」を作ってしまう。国家や民族というものを愛することは大事であり、それが私たちの心と体の居場所である。それを守るために排外的になり、目先に走るポピュリズムが横行してしまうことが繰り返され、大きな戦争にまでなる。為政者はそれを良しとするのか、そのような代表者を選ぶ庶民が無知なのか。どうも、私たちは強く言う者にあこがれを抱く。「不安」の下、その選び方を間違えないようにしたいものである。各自の耳で心地よい言動ではなく、耳を広げて真実の訴えを捉えよう。(JN)