『消えゆくか社員手帳』
「昨今、いわゆる社員手帳を廃止する企業が少なくない。」「予定管理に主として手帳を使う人はいま4割。これを3割のスマホ派が追う。20代ではもうスマホ派が手帳派を上回る」という現状の中、「天声人語」(朝日/2015/12/6)は、「小社も先ごろ社員手帳の発行を今年限りでやめると決めた。あわてて代わりの自分用を探しているが、これが存外むずかしい。文具店へ行けば品数が多くて目移りする。以前スマホに導入したつもりの予定表アプリを開こうとすれば、肝心のパスワードが思い出せない。師走にはや困ったことである」と嘆く。
年末は業者の方々がごあいさつに来られる。その際に、その昔はカレンダーと手帳を持ってこられた。それがいつの不況のころからか手帳から減って行き、カレンダーはまだいただくが、手帳はほとんどなくなった。職場でも、能率手帳のものを配布していたが、予算削減でなくなった。社会人にとって手帳は必須アイテムであったが、今ではなんでもスマホやタブレット端末だ。職場を見れば、会議もペーパーの配布ではなく、タブレットでの進行である。会議は高齢者中心であるが、すっかりそれに慣らされてしまった。しかし、私は手帳を身体から離すことができない。小さいと見失うのでB6サイズほどのバインダー手帳をいつも持って歩く。社員手帳が消え、こういった社員もいずれ消えていくのか。(JN)