『フランス国民の「テロとの戦い」に静かなエールを送る時』

『フランス国民の「テロとの戦い」に静かなエールを送る時』
 パリの13日の金曜日の惨事、正に暴力による恐怖である。「余録」(毎日新聞 2015年11月15日)はロベスピエールの言葉を紹介している。「革命時の人民的な政府の原動力は徳と恐怖である。徳なき恐怖は忌まわしく、恐怖なき徳は無力である」。パリは、「革命やクーデター、対外戦争や占領といった動乱や流血がくり返されてきた都市でもある。自由と平等の理想も、左右の政治思想もその試練をくぐりぬけて今日にまで至った」。テロリズムの「標的となったのは平和な市民社会の日常で、その最も柔らかい部分を切り裂くような犯行にどんな徳もありえない。」
 テロを受け身でいるわけにはいかない。しかし、姿の見えないこの恐怖に対して、私たちはどのように戦わねばならないのであろうか。一つは、テロに対して戦うとの宣言である。それは、覚悟が必要である。口先だけの勇気では済まない。戦うことを宣下することは、テロの標的になることを十分に考慮していなければならない。我が国首相は断固戦うといっているのであるが、その意味はお分かりなのか。今、首相が行っている数の暴力は、テロには無力である。首相の周りは警護があるが、私たち民は丸裸でテロへ断固たる反対を宣言せねばならない。でも、ガンジーのように「非暴力、不服従」をできるのであろうか。(JN)