日本の時間を2時間早めようというアイデア

(日経「春秋」2013/5/23付) 江戸の庶民は時計など持っていなかったが、市中では時の鐘が鳴るから困らなかったらしい。とはいえ、当時は日の出から日没までを6等分する不定時法を採っていた。一時(いっとき)の長さが昼と夜で、夏と冬で異なるわけだ。定時法への変更は明治5年である。そんなマイペースの国が「世界」を意識するようになったのはさらにその14年後。それを2時間早めようというアイデアを、東京都の猪瀬直樹知事が政府の産業競争力会議で披露した。戦略的に2時間進めれば東京市場は世界でいちばん早く開きニッポンの存在感が高まる。省エネにもつながる。明るい時間に仕事が終わり余暇だって増えるという。猪瀬案もあながち荒唐無稽ではないのだが、冬など会社に着いてもまだ夜が明けぬ。猪瀬さんがせっかちに時の鐘を鳴り響かせても体がついていかない気がする。
(JN) 時間を定めるのに何を優先するのか。経済優先なのか。それは別として、時間を2時間早くしてしまうと、夕方の時間帯が明るくて良いであろうか。日本人を早く眠らせることができようか。これは良いかもしれない。日本人の習慣が改善されないか。早寝早起き日本の朝は早い。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO55363710T20C13A5MM8000/