組織全体にごますり体質が広がっていく

(日経「春秋」2013/5/14付) 初対面の仕事の相手を訪ねるとき、約束に何分まで遅れても許されるだろうか。5分なら、まあ許容範囲かもしれない。10分だと印象はかなり悪くなる。15分も待たせると、レッドカードだろう。「大変に申し訳ないのですが、予定より早く着きそうなもので、いまからお邪魔してもよろしいでしょうか」。こんな電話がかかってくる会社は、組織の衰退が始まっているという。約束に遅れても、早すぎても、待つ側には迷惑がかかる。時間の管理を任せられた秘書が、自分の社長のご機嫌をうかがうばかりで、訪問先の都合まで考えられない。社員の目線が内向きの「駄目な会社」である。エレベーターの乗り降りなどで、秘書が社長の前でこれみよがしに、すばしこく動いてみせる会社も要注意だそうだ。組織全体にごますり体質が広がっていく。全国の社長のみなさん、御社には気が利きすぎる秘書はいませんか。
(JN) 時間はお金では買えないヴァリュー高価なものである。我が職場は、学生や教員が相手であり、これがまた時間にルーズである。学生によっては期限を過ぎたり、受付時間を過ぎても権利を主張する。これは社会では通用しない。教員は最近だいぶ良くなったが、授業時間に遅れてくる。教授会に遅れて来て、永遠と決まらないデスマッチもあった。或いは自分が早く来たので、予定時間より早く試験を始めてしまう。思えば、その昔、教職員の目線はどこへ向いていたであろうか。胡麻は良く擦れていたであろうか。あの体質が続いていれば、どうなっていたであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO55008800U3A510C1MM8000/