(日経「春秋」2013/3/18付) 女性兵士たちが、写真の中で明るく笑う。横浜市で女性の戦場写真家ゲルダ・タローの作品展が開かれている。主題は戦争の悲劇だが、展示からは「女性と仕事」という隠れたテーマが浮かび上がる。一時は抵抗運動のヒロインとして祭り上げられたが、その名前は忘れられた。作品の相当数が、恋人のロバート・キャパのものとされてしまったからだ。女性が広告塔のような役割を担わされたり、手柄が一緒に働く男性のものになったり。少なくとも日本の現実は厳しい。英国の経済誌の調べでは、女性が働きやすい先進国は第1位がニュージーランド、最下位が韓国。日本は下から2番目と、低迷している。三菱総合研究所の調査では、いまはたくさんの女性が活躍している企業も、当初は失敗や試行錯誤を重ねた例が多いそうだ。女性が普通に力を発揮し、正しく認められる。そんな日本を誰もが望んでいる。
(JN) 日本は、女性に男たちが甘やかされている社会でもあり、性別分担ができている。これでお互い良いのか。良い人もあろうし、それでは良くないという人もあろう。その選択ができるようにしなければならない。男の勝手な、日本の女性は優秀であり、妻には財布を預けていても大丈夫、と考えるところからまずいのであろう。互いに厳しくも、国際化へ一歩かもしれない。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO52926790Y3A310C1MM8000/