秋の読書週間に『滴一滴(241106山陽新聞)』は思う▼兵庫県加古川市の駅前ビル6階には市立図書館と大手書店が並んで入居している▼店頭に図書館コーナーを設け、貸し出し上位作や朗読会で使われた本を紹介するなどうまく連携しているそうだ▼児童書売り場で目にする「もっとうれしいわたしの本棚」のポスターも、その一つだろう。子どもが学校や幼稚園などから何度も借りてくる本は、家にも買ってほしいとの呼びかけである▼詩人長田弘さんの著書にこんな一節があった。「本のある生活、本のある情景は心憎いという感覚がお互いの間に保たれるようでないと、社会の体温が冷えてしまう」。買うもよし、借りるもよし。9日まで読書週間―。
(私は)思う。自分が生きている限り自分と一緒なのは体であり、そして心だ。その心を悩まし喜ばす本は自分の財産作りの一つである。災害にあった時でも、生きている限り自分と一緒だ。そのために、先ずは借りよう。そして、じっくり読みたいなら買おう。そのために、自分の読書時間を作ろう。ゆっくりと自分と本との対話時間だ。