様々な壁に『余録(241113)』は思う▲ベルリンの壁の崩壊から35年、東西ベルリンを隔てた28年間を上回る時間が過ぎた▲新たな障壁も生まれた。イスラエルがパレスチナに築いた分離壁。フィンランドはロシア国境にフェンス。トランプ次期米大統領はメキシコ国境に築いた壁を増強▲障害者や高齢者が暮らしやすい社会には街にも心にもバリアフリー。一方でハッカーが横行し、ウイルスがはびこるネット世界ではファイアウオールが必須▲石破茂内閣は「年収の壁」に直面。国民民主党は所得税の対象となる「103万円の壁」の撤廃を求める▲「106万円の壁」はパート労働者らが厚生年金に加入する賃金の要件だ▲「年収の壁」の可否を判断するにも十分な情報公開と議論を前提にしてほしい。
(私は)思う。それぞれの壁は何の妨げになっているのか。何かを守るために壁は作られる。その守るものが何か。その壁を崩すことで、どのような改善がなされ、またどのような弊害が生じるのか。否、その壁を崩さずに、もっと良い改善策があるかもしれない。目的が何であるのか忘れずに、壁と闘うことである。