#人流は減っている

『#人流は減っている』<2021年7月29日(木)>
 菅義偉首相の楽天ぶりに『余録(210729)』は思う。パングロス博士は、風刺小説『カンディード』(ヴォルテール)の登場人物。「物事は、現にあるより以外にありえない」「すべては最善の状態にある」という楽天主義の教師。その教えを受けた若者カンディードはその後むごたらしい戦乱や疫病、リスボンの大地震や異端審問など、あらゆる困苦と不幸を体験。にもかかわらず、博士は「すべてが最善」と。最近も最善説か。「人流は減っている。心配はない」。五輪中止の可能性を問われた菅首相の答えだった。きのうついに3000人を超えた東京の感染者急増が、人々の「安心」を揺るがしているのはまぎれもない現実である。とかく言葉上のつじつま合わせや決まり文句のくり返しばかりで、国民の不安や直面する現実とかみ合わぬ首相の言葉である。楽天主義が国民に犠牲を強いるかもしれない自らの立場を忘れてもらっては困る。
 (JN) 「原因のない結果はありえません」。「すべては必然的につながっていて、最善のために配剤されています」。菅首相、「理屈をこねずに働こう」。
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