中教審経過報告

■大学の卒業、厳格に 「全入時代」迎え質を確保 中教審(朝日)
−大学の学部教育の見直しを検討している中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の小委員会は10日、卒業要件の厳格化を政府と各大学に求める審議経過報告案をまとめる。政府には全学部共通で身につけるべき能力の指針を示すことを、各大学には卒業認定試験をするなど責任をもって卒業生の質を確保するよう求める。「大学全入時代」を迎え問題になっている大学生の能力低下に歯止めをかけるのが狙いで、文科省は最終報告書がまとまり次第、具体的な対策に着手する方針だ。
■問われる「学士力」、楽じゃないぞ!大学全入時代(読売)
中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の大学分科会小委員会は10日、大学卒業までに学生が最低限身に着けなければならない能力を「学士力(仮称)」と定義し、国として具体的に示す素案をまとめた。
−えり好みさえしなければ誰でも大学に入れる「大学全入時代」の到来を控え、「大卒者(学士)」の質を維持する狙いがある。各大学に対しても、安易に学生を卒業させることのないよう、卒業認定試験の実施など、厳格なチェックを求める。今回の素案に示された「学士力」は、「知識」「技能」「態度」「創造的思考力」の4分野13項目。「知識」では、専攻分野の基本的な知識の習得だけでなく、社会情勢や歴史とも関連づけて学ぶことを、「技能」では、卒業後の社会生活を送る際に必要な能力として、日本語と特定の外国語で読み、書き、聞き、話す力の習得を求めた。
■大学学部教育:卒業認定の厳格化を要請…中教審小委(毎日)
−大学の学部教育のあり方を審議している中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の小委員会は10日、大学生の「質」の低下を防ぐため、卒業認定の厳格化を各大学に求める審議経過報告書案を大筋で了承した。また、国に対しては、大学生として卒業までに身につけるべき能力(学士力=仮称)を指針として示すことを求めている。
−大学・短大への全志願者数と全入学者数が同じになる「大学全入時代」を控え、同報告書は「入試による『入口』の質保証機能は低下している」と指摘。「出口」管理の厳格化を強調し、卒業認定試験の実施や卒業単位数の見直しなどを求めている。また、同報告書は各学部の学生に共通する能力を4分野13項目にわたって列挙し、「学士力」と表現。「異文化に関する知識の理解」「情報を論理的に分析し、表現できる」などのほか、「自ら律して行動できる」「自己の良心と社会の規範に従って行動できる」なども身につけるべき能力に掲げた。
■卒業認定の厳格化を提言 大学生「質保証」徹底を(東京新聞
−大学・短大への入学定員と志願者数が同数になる「大学全入時代」の到来で学生の能力低下が指摘される中、中教審大学分科会の小委員会は10日、卒業に必要な成績評価の客観的基準を設けたり、評価を厳格化したりすることで学生の質保証をすべきだとの提言を盛り込んだ報告書案をまとめた。
−国際比較で学生の学習時間が極端に短いのに、約9割が中退せずに卒業するなど「入るのは難しいが出るのは易しい」とされている日本の大学だが、報告書案は「入試による質保証の機能は大きく低下した」と状況の変化を指摘。卒業認定を厳しくすることで徹底した“出口管理”の強化を求めた。少子化と入学定員の拡大による「全入」到来で入学者の学力水準が低下する恐れについても「日本の大学制度成立以来初めて生じる状況」と重く受け止め、「今後教育の質を担保できなければ、国内外からの信用を失う危機にさらされる」と警告した。
■大学卒業は狭き門? 認定試験検討も要請 中教審小委(産経)
−大学教育のあり方を検討している中央教育審議会の小委員会は10日、卒業認定試験の導入も念頭に、在学中の学習成果を証明する機会を設けるよう大学側に求める審議経過報告書をまとめた。レジャーランド化を踏まえ、卒業認定を厳格化することで教育の質を保証するのが狙い。
内閣府などの調査によると、「学外でほとんど勉強していない」という大学生が約半数を占め、学内外での平均学習時間は一日3時間弱だった。大学生は「入学した途端に勉強しなくなる」と言われてきたが、「全入時代」の到来で入学自体も容易になり、大学教育の質が保てないという懸念が出ていた。
中教審小委は「(現状を放置しては)なし崩し的に安易な成績評価が広がってしまう」と指摘。その上で、多文化理解、コミュニケーション能力、論理的思考力や問題解決力など学部段階で身につけるべき能力を「学士力」と定義した。大学に対し、この学士力を参考にして学習成果の到達基準をそれぞれ定め、身に付いたかを把握するため、学部・学科別か全学的な卒業認定試験を検討するよう求めた。大学の「入り口」段階についても、「文章表現」「プレゼンテーション」「図書館の利用法」といった入門型の初年次教育を充実化するよう大学側に要請。高校レベルの復習をする補習授業についても充実を求めたが、単位認定はしないようくぎをさした。
■安倍首相、演説一部を読み飛ばし 「お疲れ」同情の声も(朝日)
−信頼できる年金、改革の果実を地方に、教育再生を具体化、安心して暮らせる社会、持続的な経済成長、主張する外交、環境で世界主導。
東京湾、台風で流木・ゴミ滞留…谷津干潟も1割埋め尽くす(読売)