台風10号の動きに『編集日記(240828福島民友)』は思う▼台風のエネルギーを、どうにか利用できないだろうか。俳人の坪内稔典さんは、台風で電気を起こせないかと夢想する▼台風電力株式会社をつくり、台風の力を電気に換え蓄えられる電池を進路に置いておく。日本に接近する頃にはエネルギーをすっかり抜き取られ、きっとそよ風になっているーと(「ヒマ道楽」岩波書店)▼台風10号が日本に接近している。厳重な警戒が必要で、新幹線の計画運休も想定されている。当初の予想から進路が変わり東北への影響も気がかりだ▼意思があるかのように、ときに意表を突く進み方をする台風は、風と気圧の影響で動く。手なずけるのはまだ先としても、せめて正確な進路を予測できないものか。
(私は)思う。台風の強烈な低気圧の力を抑えることはできるのか。先ずは、現状被害を少なくすことである。ここに居れば大丈夫という避難所、シェルターが欲しい。それは大雨や強風だけでなく、地震や津波にも耐えられるものだ。自然災害へ行政はもっと積極的に無防備の市民を守ることができないか。