『#驚きは思索のはじまり』<2023年3月23日（木）>
21日(火)の岸田首相のウクライナ電撃訪問に『天声人語(230322)』は思う▼ある冬の夜、小林秀雄は道頓堀を「犬の様にうろついていた」すると突然、モーツァルト交響曲第40番が脳裏に流れたという▼それがいかに驚愕する体験であったか。「僕は、脳味噌に手術を受けた様に驚き、感動で慄えた」（「モーツァルト」）▼インドにいると思っていた首相が突然、ポーランドに現れた映像にびっくりした▼「驚きが有益であるのは、それまで知らなかったことを私たちに学ばせ『記憶』にとどめさせることだ」。デカルトは『情念論』に記した。サプライズは脳を刺激し、記憶を深く刻み込む▼ただ、驚きという感情自体は長く残らない。びっくりの先に何があるのか。今後の動きを、注視したい。
（私は）テレビの前をはずしている時に、携帯が緊急ニュースを告げたあたため、「敗けたかな」と嫌な思いに▼ところがＷＢＣではなかった。ＫＳＤさんであった。驚いた。終わってからのニュースではなく、これからウクライナという。大丈夫だろうか▼大丈夫であった。メキシコに勝ち、そしてアメリカに勝って優勝だ。驚きの逆点に驚いた。
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