『昭和に戻れる日本にはちょっと風変わりな・・・』

『昭和に戻れる! 日本にはちょっと風変わりなタイムマシンがある。』<2018年8月29日(水)>
 さくらももこさんの死を各紙は悼む。『春秋』(180829)は、「53歳の若さだった。国民的な人気漫画『ちびまる子ちゃん』、作品の主題が近過去に対するノスタルジーであることは間違いない。だが、それは昔をことさら美化する懐古趣味とは少し異なる」。『余禄』(180829)は、「エッセー漫画。昭和の子ども時代を温かくもどこかさめた目で切り取り、平成の人々の心をつかんだ「ちびまる子ちゃん」だった。『毎日、人の数だけ違う事が起こっている。同じ日なんて無い。一瞬も無い。自分に起こることを観察し、面白がったり考え込んだりする事こそ人生の醍醐味だ』。聞くほどに残念な早すぎる旅立ちである」。『筆洗』(180829)は、「あまり良い子すぎない等身大の小学三年生だから、あまり良い子でなかった身にはその柔らかなタイムマシンの居心地が良かった。それが見せる家族の風景や教室の匂いが懐かしく、現在の憂いをつかの間、忘れさせた」。
 (JN) 10歳年下ではあるが、さくらももこさんの昭和のとらえ方は同じ世界であった。また我が子供たちの幼少期からテレビのお馴染みさんで、当たり前のような番組であった「ちびまる子ちゃん」、影響は多大であったろう。結構現実的で生々しさがあった。三世代が揃った家族が羨ましくもあった。平成が来年で終わり、昭和は遠くなっていくが、まるちゃんのタイムマシンがあれば、いつでも戻ることができる。秀樹にも会える。ももこさんは、まだやりたいことがいっぱいあっただろうが、次の世界で楽しいエッセイを作ってください。