『年長者がくぎを刺す。「労働や疲労の中に徳の・・・』

『年長者がくぎを刺す。「労働や疲労の中に徳のようなものがあった」』<2018年1月4日(木)>
 ロボット(賦役)という造語が生まれて100年ほど、それが今では人間の労働の代行をし始めている。『春秋』(180104)この状況に「気になるのは雇用への影響だ」と。そして、「チャペックの『ロボット』(千野栄一訳)という戯曲では、『何もかも生きた機械がやってくれます』と言う人造人間の生産会社社長に、年長者がくぎを刺す。『労働や疲労の中に徳のようなものがあった』。苦労して得る達成感、社会の役に立っている手応え……。働くとは何かにも、作家は考えを巡らせていたようだ」と。
 (JN) 半世紀前、21世紀の未来のロボットの在り方は、漫画において夢見てきた。アトムのようなロボットが生まれてくるのか、ロボットとともにある社会は夢の世界であった。それが21世紀に入り夢ではなく、実現化が見えてきた。このロボットの進化により、私たち人類は労働から解放されるのか。それとも、新たな労働が待っているのか。世界はロボットの時代になり人類がロボットに支配されるようになるのか。レプリカントを奴隷のように扱うのか。階級闘争が出現するのか。それを方向付けるのは私たちだ。そして「苦労して得る達成感、社会の役に立っている手応え」を失なわないようにするにはどうすればよいか。