『ヒロシマを訪れたことのある人々は、以後生きている限り、世界に平和のメッセージを伝えることだろう(ワイツゼッカー)』
「春秋」(日経/16/5/12)は、オバマ大統領の広島訪問に想う。「オバマさんが踏みしめることになる平和記念公園のその足元には、一瞬にしてがれきやチリと化した人々の暮らしが、地層のように広がっている。原爆の実相を肌で感じ取り、声なき声を耳にした瞬間、政治的な思惑などは頭から消え去ってしまうに違いない。そのとき大統領の口から、どんな言葉が発せられるだろうか。」
ここを訪れるのは辛い。広島平和記念資料館との最初の出会いは、言い尽くせない感情の動きがあった。広島に来た時は必ずここに寄る。それは、私の無能さゆえ、平和への思いが薄れるからである。従って、この資料館だけでなく、様々な過去の見たくない事実と向き合うことを心がける。原爆投下の判断は間違っていたか否かの解釈は別として、この原爆によりどうなったのか、それを多くの皆さんに知ってもらいたい。そして、米国の方々にはこれを実行したのが、米国であるということを認識してもらいたい。(JN)