Jリーグに続き、きょうセ・パ両リーグが開幕する

Jリーグに続き、きょうセ・パ両リーグが開幕する
(朝日「天声人語」2015年3月27日(金)付) 野球ファンは「サッカーはなかなか点が入らない」とぼやき、サッカーファンは「野球の試合は間延びしている」などと不平を言う。二つの球技の違いをあれこれ思い巡らすのは楽しい。ピーター・ドラッカーは、野球型は守備位置や打順が固定された分業体制である。選手は打席やマウンドで個人技を求められる。サッカー型にもポジションはあるが、状況に応じ変化する。ディフェンスが前線の攻撃に参加するなど、機動性や協調性が大切だ。激変する環境に対応するにはサッカー型を。日本の経営者がそう語るのを耳にすることがある。上司の指示に黙々と従うのではなく、現場で臨機応変に判断して欲しいということだろうか。Jリーグに続き、きょうセ・パ両リーグが開幕する。サッカー日本代表を率いるハリルホジッチ監督も、チュニジアとの初陣に臨む。競技の個性は違っても、ファンの熱い視線は同じである。
(JN) サッカーでも野球でも、その何が面白いのか、それを知ることがなければ面白さを味わえない。また、それぞれに監督の考え一つでチームが変わってしまう面白さもある。それは、会社などの組織も同じであろう。しかし、組織には長年の風土があり、瞬間的に変化することはできない。それが、人間の集合体である。また、その風土が好きであるから、チームを応援する。万年Bクラスをなぜか、人は贔屓を続けるのである。国内プロリーグは、そうやって自分の好きなチームを選び応援できるが、国家間であると自国のチームを応援するしかない。そこで思うのだが、そのチームの監督を外国人に託すことが、日本チームなのであろうか。選手は、日本国籍でないとだめだが、監督はなぜ外国人で良いのかなどとつまらぬことを考えてしまう。それはともかく、スポーツの季節がやって来た。野外に出て、ビールを飲み長の応援が楽しみである。
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