『今なお『冷戦』が続く朝鮮半島に雪どけの風を吹かせるのか。春の足音は、まだ聞こえぬ』<2018年3月10日(土)>
「トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩氏が会談へ」、各紙は過去の史実を挙げて問う。『春秋』(180310)は「1939年8月21日夜、ドイツ国営放送は通常の音楽番組を中断し、ソ連との不可侵条約成立という驚愕のニュースを流し始めた。・・・こんどの米朝の複雑怪奇も相当なものだろうから、日本外交のまさしく正念場である。かの不可侵条約には、じつはポーランド分割を決めた秘密議定書が付属していた。歴史は多くのことを教えてくれる」と。『余禄』(180310)は、「『ある朝、目覚めたら米中が手を握っていたと考えると、おちおち眠れない』。駐米大使を務めた朝海浩一郎氏の・・・「朝海の悪夢」だ。それが現実化したのが71年7月のニクソン・ショックだ。・・・露骨な保護主義政策で同盟国の忠誠度をはかりにかけようとするトランプ政権の対応も度が過ぎている。4月の訪米でどう国益のバランスを取るか。安倍晋三首相にとっても正念場だろう」と。『筆洗』(180310)は、「オーウェルは、核兵器の出現で<権力がさらに少数の者に集中し、支配される者、抑圧される層はさらに絶望的になる>とも予測したが、飢えに苦しみながらも、独裁体制への忠誠を強いられる北朝鮮の人々の姿は、作家の言葉そのものだろう。北朝鮮が米国に首脳会談を提案し、米国も応じる構えを見せた。それは、今なお『冷戦』が続く朝鮮半島に雪どけの風を吹かせるのか。春の足音は、まだ聞こえぬ」と。
(JN) 「アメリカ・ファースト」とはなんだろうか。私はこのアメリカはアメリカ国民を意味していないように思う。トランプのアメリカを意味しているのではないか。それは、トランプの財産(ひと・もの・こと)である。そこに民主的な思想はあるだろうか。彼は共和党から出ているが共和主義を理解しているのであろうか。金朝廷の共産主義はどうなっているのか。二人とも自分が良しと思えばオッケイだ。今まで背を向けていた二人は、どのように顔を見て、スマイルで闘うのか。私はとっても不安であるが、皆さんはどう思いだろうか。歴史は繰り返さないが、現実はどうなっていくのか。不可侵条約を結んだが、ドイツとソビエトは結局は戦うのである。ニクソンはウオーターゲート事件で辞任した。オーウェルの世界はどこまで現実化してくのであろうか。