母親型のリーダーが、時には新風を吹き込む

(日経「春秋」2013/6/17付) 売り上げの振るわない店の業績を、どう改善するか。ある和菓子チェーンの会社はビデオを使ってみた。成績不振の店で接客時の動きなどを記録し、直すべきところを指摘していったという。結果は、ムードが悪くなり、ますます売り上げが減ったそうだ。発案者の営業部長は方針を変え、いいところを積極的に見つけ、褒めることにしたのだ。目標額の押しつけもしない。こうして業績を伸ばした。社長となった今も、方針は変えていないと語る。これは、白河桃子さんが著書で紹介する話だ。白河さんはこの社長が女性である点に注目する。「できるやつだけついてこい」という怖い父親のようなリーダー像とはひと味違う、「隅々まで目を配り、できない子供も決して見捨てない」母親型のリーダーが、時には新風を吹き込む。どちらが正解ということではない。人を動かすにはさまざまなやり方があっていい、という話だろう。日本企業の経営者の男女比は男性20に対し女性1。米国ではトップの4人に1人は女性だという。こうした多様性も米国の強みのひとつだ。
(JN) 日本は男性が重要ポストを多くの場面で占めている。これは日本文化の問題なのか、それとも戦後の日本の特徴なのか。その表の状況は男性社会であるが、日本の女性は賢く、男性をコントロールしている。これが日本的なやり方なのか、これで良いのか。日本社会に労働力のゆとりが無くなり、あらゆるところで女性に活躍してもらわねばならない。そうなると尚更、女性のトップが必要になってくるであろう。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO56282690X10C13A6MM8000/