管理が進んだ学校めいた都市が文化を生むのは難しい

(日経「春秋」2013/4/22付) 深夜ラジオといえば、かつて若い世代の解放区だった。そんな自由な空気が残るTBSの深夜番組「ライフ」で先日、「夜遊び」というやや際どいお題で3時間、若手論客が意見を交わした。夜だからできる話があり、夜だから生まれるアイデアがある。感度の高い人々が退屈さを感じる街からパワーのある文化が生まれるか。番組では懸念する声が続いた。政府の産業競争力会議で、都市交通の24時間化が議題に上っている。人の動きが増えれば経済も動く。管理が進んだ学校めいた都市が文化を生むのは難しい。アイデア豊富な人材を世界から集めるためにも、便利で楽しく生活コストの低い都市がいい。昼の健全と夜の混沌が刺激を与えあい、街の活気を作る。わくわくする未来図ではないか。
(JN) 歳を経るごとに深夜の活動ができなくなり、朝は勝手に目が覚めてしまう。十代や二十代のころは幾らでも深夜に起きていられたし、昼まで寝ていることができた。なぜであろうか、混沌の世界にいられなくなったのか。真っ暗な世界が人の考えに昼とは違う刺激を与えてくれる。常に夜も人が動いているならば、電車やバスがもっと動いても良いではないか。但し、そのダイヤは刺激的に混沌としていても良いのではないか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO54231370S3A420C1MM8000/