71年前のきょう、日本は対米開戦に踏み切った

(日経「春秋」2012/12/8付) 山岳遭難で多いのは「道迷い」だ。警察庁のまとめでは昨年の全国の山の事故のうち4割を占める。おしゃべりや景色に夢中で分岐点を見逃す。迷いはじめたときに引き返さず、ついもうちょっと、と進んでしまう。多くの登山家が指摘する道迷いの心理は組織や集団にも当てはまろう。もちろん、国家の過ちにも。71年前のきょう、日本は対米開戦に踏み切った。道迷いのはじまりは米国を怒らせて石油禁輸を招いた南部仏印進駐か、前年秋の日独伊三国同盟締結か、いやいやずっと以前の満州事変のころから道を外れていったのか。見方はさまざまだが、引き返す勇気はなく、冷静な声も熱狂にかき消されていった昭和の軌跡である。その道はやがて完全に閉ざされ、破滅を迎える。なぜ間違ったのか。どこで間違ったのか。問い続けることは、いまを問うことでもあるに違いない。
(JN) また神風でも吹くと思っていたのか。なぜ、圧倒的な体力の差のある相手に、武力行使という方法で戦いを挑まなければならなかったのか、それを止めることができなかったのか。この時のリーダーの判断により、多くの日本だけではなく、多数の国の人々の命を奪った。その当時はリーダーを選ぶことが難しかったが、現在は我々に選択の権利がある。良く考えて投票をしましょう。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO49325470Y2A201C1MM8000/