なにやら得体のしれない異物

  • (日経/春秋/2012/5/27付)「不審な黒い車の目撃情報が出てきたら、事件は解決しない」。警視庁の刑事から、半分冗談として聞いた話である。あやふやな情報に惑わされて、捜査はさらに迷走する。目撃情報は思い込みに左右されやすい。外国人犯罪が話題になったころは、「外国人ふうの男を見た」「片言の日本語だった」との通報が増えた。捕まってみると、実は日本人だったケースも少なくない。かわりに捜査を支えるのが、防犯カメラである。東京の地下鉄渋谷駅で男性を刺した男も、カメラの威力で御用となった。満員の乗客に紛れて姿を消したつもりだったろうが、翌日には逃走経路を割り出された。捜査に役立つものとわかっていても、カメラの増殖には驚くことがある。なにやら得体(えたい)のしれない異物に見えてくる。

=>(JN)監視カメラ、自分を隠す必要なの無い人であれば、気にならない。何せ、自分からここにいますとネットに載せるのであり、携帯物が自分の場所を発している。しかし、これにより我々はより管理されているのであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO41893010X20C12A5MM8000/