まちあい文庫 240501

 昨日、4月30日の図書館記念日に『余録(240430)』は思う▲比較的小さな図書館を「文庫」と呼ぶ。JR北陸線木ノ本駅の待合室には「まちあい文庫」がある▲近くで古書店を営む久保寺容子さんが9年前に設置。「Phone(フォン)からHon(本)へ さぁ! 本を持って出かけよう」▲借りたまま列車に乗り込み、遠方まで行く人もいるはずだ。簡単には返却できない。そのため貸出期間を定めていない。「いつでも、誰でも、いつまでも」。「10年後に返しに来てくれたら、それも縁ですから」と▲図書館記念日は、1950年の4月30日に、図書館法が公布されたのにちなむ。「まちあい文庫」は改修のため一時閉鎖中だが、5月末に再開予定だ。「返却が遅れても、本が旅しているのを想像すると楽しくなります」。
 (私の)日々は、図書館の返却日に追われている。先2週間の隙間を探し、時間をつくる。私のようなぐうたらで自主性のない者には期限が必要なのである。でも、自主性がある方なら、自分で期限を設定して借りるであろう。しかし、世の中、そんな図書館ばかりできたら、書店は堪らないか。いや、借りて気に入った本は買いに行くだろうか。
*画像は2024年4月30日の毎日新聞より。