奪われて構わぬ命など一つもない 240512

 原爆投下が「世界大戦を終わらせた」との見解について『筆洗(240512)』は思う▼1945年8月、米ギャラップ社調査、米国民に広島、長崎で原子爆弾が使用されたことの是非を尋ねている▼結果は容認する人85%、容認しない人10%▼時代の経過とともに原爆の非人道性が認識され、原爆投下を容認する比率はかなり減ったそうだが、「本音」では今もさほど変わっていないのか。オースティン米国防長官とブラウン統合参謀本部議長。原爆投下が「世界大戦を終わらせた」との見解▼その言葉を引き出したのは共和党グラム上院議員。米国はイスラエルへの武器支援をやめてはならないと主張したくて、原爆投下の正当性を政府側に言わせた▼どんな理屈をこしらえようと奪われて構わぬ命など一つもない。

 (私は)思う。駒を動かす者は、兵士や一般市民の命をいかに思っているのか。自分は弾の届かぬところで、弱き者を犠牲にしているのか。コミュニケーションはどこに飛んでしまったのか。人の命より、自分の権力とカネが大事なのか。武力による解決は、人類が滅亡するまで続くのか。

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