『#秋の果物』

『#秋の果物』<2022年10月18日(火)>
 栗に『小社会(221016高知新聞)』は思う。きのう、わが家の食卓に栗ご飯が上った。コメと栗が見事に調和するぜいたくな料理。農林水産省によると、栗は分類上、「果物」。確かに甘くはあるが、必ずと言っていいほど火を通して食べるし、地面に落ちたものを収穫。普通の果物にはあり得ない。日本人は栗と古くて深い関係にある。日本に稲作が広がる前の縄文時代から食料にし、木は建材などに利用してきた。専門家は日本人は「栗文明を産んでいた」という(有岡利幸著「栗の文化史」)。栗林のある里はその後も日本の原風景であった。その栗文化に異変が生じている。栽培面積がこの10年で2割も減ったという。栗林が放置され、荒れていく様子が目に浮かぶ。背景には需要の変化や、地方の深刻な高齢化、担い手不足などがあるようだ。栗の種を食べ、文化を育んできた日本。その文化再生の種、ヒントはないものか。栗ご飯をお代わりしながら考えた。
 (私は)栗が大好きだ。だが、面倒くさい想い出がある。その昔は、栗林を持つ友人から大量に栗が送られてきた。いがはないが、鬼皮と虫付きだ。鬼皮をはがすのが一苦労。渋皮が残っていても右から左へ。そういえば、その友人、栗を取りに来いと言っていた。
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