『人は過つ。わずか七十五年前の生き地獄』

『人は過つ。わずか七十五年前の生き地獄』<2019年6月28日(金)>
 インパールの悲劇から75年、『筆洗』(190628)は、体験者のワコールの創業者、塚本幸一さんの話を伝える。「戦争で所属した小隊五十五人のうち、生き残ったのは塚本さんら三人だけだった・・・英国軍の砲火に圧倒された。退却すると、飢えと病気に襲われる。渡ろうとした橋が、積み重なった戦友の遺体・・・<生き地獄>で<死ねない苦しみ>を感じた・・・三万人以上が命を失い、生き残った者の心に深い傷を残した戦いだった・・・記憶をぜったいに風化させてはならない・・・先週、インパール近郊に平和資料館が開館したと報じられた。展示された遺品などが物語っていようか。人は過つ。わずか七十五年前の生き地獄であろう」。
 (JN) 日本は1945年より、米軍のお陰で戦争をせずにこられた。そして、この間の世界中の戦争の影響(利益・恐怖・損失)を受けてきた。世界ではこの間も戦争が絶えず、若者たちが前線で命を失い、銃後でも一般市民、子供を含めて犠牲になっている。生活のため、権力のため、宗教のため・・・、何のために人の命を犠牲にしなければならないのか。人類の歴史は戦争の歴史だ。人類の闘争本能は、自滅を招く。これを止めることができないのか。戦争により命を失った魂たち、貴方たちの犠牲の上に、いつ私たちが戦争によって加わるのか。そんなことにならぬよう、私たちは戦争というものを理解せねばならない。それは、その生き地獄を知ることからだ。

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