『核兵器を完全に手放す意志がないのなら、平和への・・・』

核兵器を完全に手放す意志がないのなら、平和への希望は再びつかの間で終わるだろう』<2018年5月26日(土)>
 米朝首脳会談の中止に、『筆洗』(180526)は戦間期を想う。「第二次大戦開戦の前年、英国はほんの数日だけ、歓喜に包まれている。ツバイクは、つづった。人々は、<息をとめて>チェンバレン首相とヒトラーらの交渉を見守り、そして歓喜したという。しかし戦争回避への望みはすぐにヒトラーに壊される」。そして、「そもそも非核化の考えにずれがあったという。使えば地獄を招き、捨てれば無力になる。持っているのが一番強い。それが北朝鮮のような国にとっての核兵器だ。北朝鮮は会談を望んでいるという。だが核兵器を完全に手放す意志がないのなら、平和への希望は再びつかの間で終わるだろう」。
 (JN) 権力者が現状を維持するために、多くの人々を犠牲にする。特に、その国が権力を失った場合に起きることを想像すると、わが命ある限り、この座を保ち、子孫に継続させたいと願う。そのために核兵器が必要であれば、それを手放すわけがない。大国はその腕力で小国に入り込み、思うようにしてしまう。そうはさせないためには、少しでも恐怖を覚えさせねばならない。宥和政策の力を信じたいし成功を願う。まだ今の不安定なバランスを保たざるを得ないのではないか。これを崩していく担い手はここの国民であることが望ましいが、それよりも資本主義の力である。各国はキャピタルボムをどんどんぶち込むことである。火力の脅し、封鎖よりも、経済開放・資本投下が独裁政権への最強の武器になるのではないでしょうか。