『保護主義によって大恐慌が傷口を広げ、世の中が・・・』

保護主義によって大恐慌が傷口を広げ、世の中が殺伐としていた時代である。遠い昔の物語だろうか』<2018年9月19日(水)>
 今の中米の貿易戦争に、戦間期大恐慌を迎える前のブロック経済を想う『春秋』(180919)。「1930年6月、この悪名高きスムート・ホーリー法は成立した。各国が相次いで報復に打って出て、排他的なブロック経済が横行するようになったのは教科書にある通りだ。それは第2次世界大戦の一因になった。・・・時は流れて88年。・・・このままだと報復の連鎖で両国の企業も消費者もひどい迷惑をこうむることになる。いや、世界中の悲劇である。・・・保護主義によって大恐慌が傷口を広げ、世の中が殺伐としていた時代である。遠い昔の物語だろうか」。
 (JN) 自由の国、米国がなぜに国家の力を行使して自国だけでなく、他国の国民の生活を操作しようとするのか。自由の国が自由を放棄させているのではないか。これは資本主義の世の中である以上仕方のないことなのか。私たちの関係はモノを媒介にしてしか関係を持てないのか。この小さな惑星の中で、互いの首を絞めているという愚かな行為をやめようと、20世紀中旬に世界のリーダーたち思い、新たな世界体制が整備してきた。しかし、今、この世界が崩れようとしているのであろうか。世界の経済をリードしている国々で、互いの自由を抑えあう様になることは、あの悪夢へまた陥っていくのであろうか。嘗て、その悪夢の戦場であった国々は、手を取り合って、米国に警鐘を鳴らさねばならない。