『米国第一主義の「神」がいらっしゃる』

『米国第一主義の「神」がいらっしゃる』〈2018年3月4日(日)〉
 「貿易戦争、GOODじゃないか」。そう言うトランプ米大統領について、『筆洗』(180304)はロシアの寓話を持ち出す。「山の麓に住んでいたカエルが春になって山の上の別荘に引っ越した。だんだん暑くなってくると、カエルの別荘はカラカラに干上がってしまった。カエルは神ユピチェルに祈る。『哀れなカエルを滅ぼさないでください。山の上に水が届くよう下界を水浸しにしてください』。『馬鹿者!』。ユピチェルは叱った。『おまえの願いのために人間たちを溺れさせるのか』」。鉄鋼とアルミニウムに高い関、「米国の輸入制限に対しては対抗措置に動くだろう。かつてない貿易戦争に発展する危険も無視できぬ。米国の利などあるはずもない」。
 (JN) 自分たちが幸せになるためには、周りに人々も幸せにならないと、悲惨なことになる。私たちはそれを歴史で学んだはずだ。であるのに、手を結ぶ組織を作るが、それが無に帰すことを繰り返す。互いの信用を作り出し、自由に行き来するのが貿易の活力であったはずだ。力のアンバランスは、その歪みを直そうとする反発が働く。なぜ、9.11が起きたのか。今もテロが発生するのか。不法侵入者が生じるのか。高い貿易の壁や国境の壁を作ってどうなるのか。自由の国はこんなに精神が貧困なのか。マッチョな国、力尽くで作った若き国は、こんなものなのだろうか。否、アメリカの自由を国内に閉じ込めてはならない。信用と自由が商品経済の原動力だ。この障壁をぶち壊さねばならない。